スマートグラス世界市場、Metaがシェア約7割 中国勢が2~5位、主役は「メガネ」に
世界のスマートグラス市場は拡大を続けているものの、その成長ペースは鈍化している。市場調査会社IDCの最新データによると、2026年4~6月期の世界のスマートグラスおよびXR(Extended/Cross Reality)スマートヘッドセット出荷台数は、前年同期比35.3%増の354万7000台だった。1~3月期の130.2%増と比べると伸び率は大きく縮小した。主な要因は前年同期の比較対象データの数値が高かったことや、新製品への切り替え時期に当たったことで、需要そのものが弱まったわけではないという。26年1〜6月の累計出荷台数は前年同期比70.5%増の711万4000台だった。
製品の内訳では、眼鏡型デバイスが市場拡大をリードした。音声・撮影機能を備えたスマートグラスの4~6月期の出荷台数は前年同期比54%増の249万4000台で、市場全体の70.3%を占めた。AR(Augmented Reality、拡張現実) / ER(Enterprise Reality、産業用・法人向けXR)グラスは75.7%増の50万5000台。一方、VR(Virtual Reality、仮想現実) / MR(Mixed Reality、複合現実)ヘッドセットは23.3%減の54万8000台だった。市場の中心は、従来型のヘッドセットから、より軽量な眼鏡型デバイスに移りつつある。

出典: 「IDC Worldwide Quarterly Wearable Device Tracker」「Worldwide Quarterly Augmented and Virtual Reality Headset Tracker」 2026年4~6月期)
メーカー別では、Metaが「Ray-Ban Meta」などを武器に圧倒的な首位を維持し、4~6月期の世界市場シェアは68.7%に達した。中国メーカーも上位に相次いで入っている。雷鳥創新(RayNeo)はシェア3.6%で2位となり、出荷台数は前年同期比83.3%増加した。アリババは2.6%で3位、XREALは2.5%で4位、小米(シャオミ)は2.3%で5位となった。
中国のスマートグラス市場全体では同期の出荷台数が前年同期比8%減の61万1000台だった。一方、AR/ERグラスは同123%増と大きく伸びた。アリババ「Qwen(通義千問)」、Rokid、INMOなど、人工知能(AI)機能を搭載した軽量型製品が新たな成長分野となっている。
IDCは、AIアシスタントと眼鏡型ハードウエアの融合が加速する中、業界の競争軸も単なるスペックや出荷台数の競い合いから、AIの利用体験、アプリやサービスのエコシステム、販売チャネルなどを含む「総合力」の争いへと移りつつあると指摘している。
(36Kr Japan編集部)