テスラ、コロナ禍でも連続黒字 中国工場が救世主に

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7月23日、テスラは2020年第2四半期(4~6月期)決算を発表した。売上高は60 億3600万ドル(約6300億円)で、前四半期比1%増だった。純利益は 1億400万ドル(約100億円)で初の4四半期連続黒字となり、S&P500入りの可能性も出てきた。

米国ではコロナ感染者の激増で今年第2四半期にゼネラル・モーターズ(GM)、トヨタ自動車、BMWの販売台数が軒並み30%以上の大幅減少する中、テスラは連続で四半期黒字を実現した。

中国市場が救世主に

コロナ禍でアメリカの3つの工場は第2四半期のほぼ半分の期間生産停止に見舞われ、唯一稼働を続けたのは上海工場で、まさに中国市場がテスラの戦局転換の鍵を握った。中国の全国乗用車市場情報連合会(CPCA)のデータによると、4~6月、中国で製造した「モデル3」の販売台数は2万9684台だった。一方、クレディ・スイスのアナリストが発表したレポートによると、第2四半期に納車した9万891台のうち、主力のカリフォルニア工場で生産した車の販売台数はわずか3万5000台だった。

第2四半期決算でのテスラの粗利益率は25.4%で、第1四半期の25.5%とほぼ同等だった。サプライチェーンと生産の現地化が強みとなり、モデル3の粗利は30%になるというのがアナリストの見方だ。

中国市場のおかげではテスラの納車台数は第2四半期も9万台以上を維持しただけではなく、自動車業界もうらやむような高い粗利を獲得した。さらに生産停止による開発費の減少により、第2四半期も続けて黒字を実現した。

中国市場の貢献に呼応するように、現地の価格決定権、開発と運営などの権限も徐々に中国側に移譲されている。

テスラ現地化の奮闘

現在テスラはグローバル化を急速に進めているが、地域によって異なる消費習慣や文化に対応しなければならないため、現地への権限移譲は必至だ。

中国市場が上半期に好成績を上げたことで、テスラ中国チームは自主運営権を勝ち取った。

今年第2四半期、テスラ車を所有する中国のオーナーが、テスラの中国部門が価格決定権を保有していると36Krに明らかにしたが、直販体制と世界統一価格の鉄のルールをもつテスラではこのことは画期的であり、価格決定権の掌握は価格安定につながるため、テスラの中国市場開拓に資することになる。

しかし、テスラに詳しい業界関係者によると、テスラで価格決定権を握るならば、販売台数で報いなければならない。

ところが、テスラが販売台数の急増を図る中でサービスに問題が出た。

テスラの中堅販売員によると、以前は細やかなサービスを提供していたが、販売台数の増加に伴い各オーナーに個別対応する時間が十分にないという。

6月19日、テスラは、オーナーからの意見を受け付けるメールアドレスを公開した。寄せられた意見は幹部間で共有され、オーナーの意見に対して幹部が返信する。

同時に、中国人ユーザーの車内でのエクスペリエンスを高めるため、現地のソフトウェア開発チームを立ち上げた。現在、モデル3では中国製アプリを数多く取り込み、音楽、動画などインターネットを使ったさまざまなサービスを楽しめる。

テスラはさらに、これまでサーバーを米国に置くことで発生してきたデータリクエストの遅延や失敗を回避するため、中国のユーザーデータと認証サービスを中国に移す計画だが、さらに重要なのは、中核製品である半自動運転機能「AutoPilot」についても中国の現地組織を立ち上げるとイーロン・マスク氏が発表したことだ。

米国市場でテスラが一人勝ちしているのとは異なり、中国市場ではライバルが多い。テスラのアフターサービスは目下ユーザーから非難されている。

運営の現地化にせよ、中国の新興メーカーとの競争にせよ、テスラにとって中国市場の地位がこれほど重要となり、またこれほど多くの試練に直面したことはない。
(翻訳・二胡)

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