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ウィンタースポーツ用品を手掛ける中国スタートアップ企業「奥雪文化(XSUMMER)」が、プレシリーズAで2000万元(約3億円)を調達した。出資者は深圳市政府傘下の「深創投(SHENZHEN Capital Group)」。
2014年に創業された奥雪文化は当初、スキーに関する情報発信を中心としており、これまでに300万人以上のフォロワーを集めている。2015年にウィンタースポーツ用品の販売をはじめ、「零夏」と「NOBADAY」という2つのブランドを展開している。
ウィンタースポーツは中国ではマイナーな市場だが、2020年に大きく成長した。アリババ傘下のECプラットフォーム「天猫(Tmall)」では、2020年のスキー用品の売上高が10倍も増えた同社創業者のRickey氏によると、米国と日本ではともに最初の冬季五輪開催後にウィンタースポーツ産業が大きく成長している。中国は2022年に冬季五輪の開催を予定しているため、今後3〜5年間でより大きな成長が望めるという。
現在中国で購入できるウィンタースポーツ用品は、主に欧米の有名ブランド品と国産のノンブランド品であるが、前者は価格が高く、アジア人の体型に適さないことがある。後者は品質への懸念があり、安心して使うことができない。そこで、奥雪文化は一般消費者でも負担できる価格の信頼できる国産ブランドを作ろうとしている。
奥雪文化の2つのブランドは明確に棲み分けがなされている。零夏は初心者向けで、購入者の客単価は平均1600元(約2万2000円)で、オンラインでのみ販売している。なかでも「小黒板」と呼ばれる999元(約1万4000円)の初心者向けスノーボードが人気で、天猫の2020年スノーボード販売1位となった。NOBADAYは上級者向けで、専門性の高い製品を中心とする。オンラインのほか、中国、米国、ニュージーランド、ロシアで実店舗を出店しており、客単価は5000元(約7万円)以上だ。
実店舗では商品販売のほか、用品レンタル、保管、メンテナンスなど各種サービスも提供する。そのため、奥雪文化は出店を急いでおり、2020年のコロナ禍で多くの小売店が閉店した跡地を利用し、3カ月で20店以上を出店した。2021年の年内に100店舗を目指している。店舗はスキー場周辺やショッピングセンター内にあることが多く、床面積は100〜130平米で、今後200〜300平米の店舗も出店予定だ。
2020年上半期はコロナ禍で、同社の売上高はゼロに近い状態だったが、下半期にV字回復し、年間売上高が5000万元(約7億円)となった。海外ではeBay、アマゾンなどのEC経由のほか、今年3月にシアトルでフラグシップストアを出店する予定だ。
同社は経営状況は良好で、創業以来黒字続きである。本社は北京にあり、米国、日本に現地法人を持つ。
(翻訳・小六)
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