美団で最年少地区マネージャーを務めた「果小美」総裁殷志華、離職か
36Krが信頼できる複数の情報源から得た情報によると、番茄便利の創業者で果小美の総裁をの殷志華が果小美を離職していたようだ。
昨年9月、オフィス向け無人販売サービスを手がける「果小美(Guoxiaomei)」はスマート無人販売事業の「番茄便利(Fanqiebianli)」との戦略的合併を発表した。それから果小美の創業者でCEOの閻利珉は合併後の新会社のCEOに,番茄便利の創始者でCEOであった殷志華は新会社の総裁職に就くこととなった。
この事情に詳しい関係者は、殷志華は果小美からの離職後、また新事業を始めるのではないかと見ている。そしてそれはニューリテール関連事業かもしれない、と。しかし、別の関係者によれば、殷志華が新型コンビニ業界のトッププレイヤーである某企業に加わる可能性もあるのでは、と見る向きもある。また、このニュースに関し、番茄便利出身であったエグゼクティブ、楊澤川が殷志華と共に離職したようだ。
これに対し、果小美の広報はコメントは差し控えたいとしている。
公開されている殷志華の経歴を見てみよう。殷志華は2011年に大学院を中退したのち美団(メイトゥアン/Meituan)に加入、華東区域の地区マネージャーを最年少で務めた。その前後では全国ビッグカスタマー部、スマートレストラン事業部などでの職務を歴任しており、美団の発展に貢献した8人のメンバー「八大金剛」のひとりと称される。2017年5月,美団を辞めて番茄便利を創業すると発表。果小美との合併前は、番茄便利は数千万元をA+ラウンドで資金調達すると発表したばかりであった。
36Krの調べでは、殷志華は合併後の新会社では主に会社の都市部進出、物流ルート、スマートハードウェア関連のマネジメントを行っていたものと思われる。
今回の殷志華の離職について、事情をよく知る関係者は「無人商品棚業界は熾烈な競争を経て、各会社は方向転換を図っているところだ。殷志華もおそらく新たなチャレンジに取り組みたいのではないか」と推測する。また殷志華の人柄をよく知る関係者は「彼はマーケティングの分野において突出した能力を持っているし、クリエイティブな頭脳も持ち合わせている」と評する。
今年4月,36Krは果小美が大規模リストラおよび解散の危機に瀕しているという独自ニュースを報じた。果小美の資金調達に関しても、昨年11月の祥峰資金(バーテックス・ベンチャー・マネジメント)がリードしたシリーズCラウンドでの5000万ドルの資金調達以来新たな情報は入っていない。

無人販売事業における事業者間の競争は白熱しているが、2018年に入ってから市場の形勢は急変しており、またこの事業モデルの構造上の問題も明らかになってきた。盗難の多さ、粗利の低さ、設置スポットの拡張やスポット間のサプライチェーンの構築の難しさなどが挙げられ、この事業を始めた創業者たちはおそらく皆採算がとれなくなってきているのではないだろうか。そこで方向転換をするわけだが、方法としてはスマート化を目指していた無人販売棚を簡易な販売棚に置き換えたり、きめ細かな対応から大型の設置スポットによる運営に置き換えたりというものだ。果小美も以前、次はクラウド型ECをメイン事業にしていくという発表をしていた。
このように見ていくと、無人商品棚業界の創業者たちにはそれぞれのシナリオがあることがわかる。