自動運転トラック開発の「Plus.ai」が200億円の資金調達 実用化に期待

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自動運転トラック開発の「智加科技(Plus.ai)」が2億ドル(約200億円)の資金調達を行ったことがわかった。リード・インベスターは「国泰君安国際(Guotai Junan International)」「中信産業基金(CPE)」、中国の自動車部品大手「万向集団(Wanxiang Group)」傘下の投資ファンドで、既存株主の「満幇集団(Manbang Group)」が追加出資した。

リード・インベスターの3社は自動車や自動運転に多額の投資をしてきた。自動車部品大手の万向集団は言うに及ばず、国泰君安国際は自動車用チップ開発の「地平線(Horizon Robotics)」、EVバッテリー資産管理会社の「蔚能」に出資しており、CPEも地平線、DiDiの自動運転子会社に出資している。

智加科技が調達した資金は自動運転大型トラックの実用化を進めるのに充てられる。同社は2021年に次世代の高い自動運転レベルを備えた大型トラックの量産化を開始する予定で、それに合わせて販売とアフターサービスのネットワークを構築する。現在は中国と米国でのみ販売しているが、今後欧州やアジア諸国にも広げていく。また、自動運転の技術開発のための人材募集も全世界に向けて行われる。

智加科技は2016年にシリコンバレーで創業、北京、上海、蘇州に開発センターを持つ。前回の資金調達は2018年に発表されたシリーズA+で、これまでの資金調達歴は下表の通りだ。

画像は36Krより

智加科技の共同創業者兼CEOの劉万千氏は、「トラックによる事故とドライバー不足は暮らしと経済成長にとって重要な課題であり、そのため物流での自動運転導入は急速に進むだろう」と見ている。

智加科技はコスト抑制と実用化を見据えた一連の措置を採っている。自動運転トラックの導入先を確保するために、トラックメーカーの「一汽解放(FAW Jiefang)」とトラック配車サービスの満幇集団と提携し、自社は技術プロバイダーに徹し、車両の量産化は一汽解放との合弁企業が担当する。さらに、自動運転システムの開発を標準化させるために、ISO認証取得済の車載OS「BlackBerry QNX」を採用。中国の高速道路の自動運転規格の制定などにも積極的に参画している。

これまでの導入例として、2019年12月に智加科技のL4自動運転トラックが米国の乳業大手「Land O’Lakes」の大陸横断輸送を担当。2020年9月には、満幇集団とともに大規模な商用化を開始した。物流サービスプロバイダーへの車両導入交渉も進んでおり、すでに数千件の契約を結んでいるという。

(翻訳・小六)


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