上汽GM・広汽ホンダ、相次ぎ契約延長 中国EV時代、苦戦の合弁勢が役割転換へ

中国自動車大手の上海汽車集団(SAIC)と米ゼネラル・モーターズ(GM)は8月5日、合弁会社「上汽通用汽車(上汽GM)」の合弁契約を2047年まで20年間延長すると発表した。両社は約30年にわたる協業実績を踏まえ、中国市場の中長期的な成長性と上汽GMの事業転換戦略に自信を示した。今後は研究開発やサプライチェーン、グローバル資源での連携を強化し、スマート電気自動車(EV)への転換や海外事業の拡大を進める。

これに先立つ7月20日には、ホンダと広州汽車集団も、合弁会社「広汽本田(広汽ホンダ)」の事業期間を2038年まで延長することで合意した。出資比率は維持しつつ、両社の技術や経営資源を統合し、新エネルギー車(NEV)を軸とした競争力の再構築を進める方針だ。広汽ホンダは1998年設立で、ホンダにとって中国初の合弁会社。累計販売台数は1100万台を超える。

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相次ぐ契約更新、その背景にある市場構造の変化

もっとも、中国の自動車業界では、合弁契約の期限到来に合わせて契約を更新するケースは珍しくない。上汽GMも過去に契約を更新しており、今回も期限到来に伴う通常の更新という側面が大きい。期間の延長そのものよりも、契約更新とともに打ち出された協業内容の変化に注目する必要がある。

上汽GMは今回、中国での研究開発体制を一段と強化し、新型プラットフォームや新車の開発で中国チームにより大きな役割を担わせる方針を示した。2030年までに30車種以上のNEVを投入する計画も公表している。また、契約延長に伴い、上汽GMはNEVの輸出拠点としての立ち位置も強化する。10月にはビュイックブランドのプラグインハイブリッド車(PHEV)「至境E7」の輸出を開始し、中東やアフリカ、中南米、アジア市場への展開を進める計画だという。

広汽ホンダも、双方の技術や資源を統合し、競争力の再構築を進める姿勢を鮮明にした。

背景には、中国自動車市場における市場構造の急速な変化がある。中国汽車工業協会(CAAM)によると、2026年上半期に中国ブランドの乗用車販売台数は913万8000台となり、市場シェアは71.8%に達した。一方、合弁・外資ブランドは28.2%にとどまり、6月単月では24.5%まで低下した。2020年には中国ブランドが38.4%、合弁ブランドが61.6%だったことを踏まえると、この数年間で市場構造は大きく様変わりしたことが分かる。

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主要な合弁ブランドも苦戦が続く。独フォルクスワーゲンの2026年上半期の中国納車台数は前年同期比約26%減の97万1000台、ホンダは34.7%減の20万5800台だった。広汽ホンダも55.8%減の6万8318台まで落ち込み、かつて年間100万台規模を販売した合弁ブランドの中には、月間販売台数が5万台に届かない企業も現れている。

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こうしたなかでの契約更新は、単なる提携継続の表明というよりも、中国市場で競争力を維持するために現地の研究開発力やサプライチェーンをこれまで以上に取り込み、電動化・スマート化時代に適した新たな協業体制へ移行する動きと読み解けそうだ。また、中国市場向けの生産拠点という従来の役割に加え、中国の供給網を活用して新エネルギー車を世界へ輸出する拠点としての意味合いも強まりつつある。

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(36Kr Japan編集部)

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