luckin coffee創業者、麵料理で再起業。史上最速IPOの成功体験完コピ狙う

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中国の新興コーヒーチェーン「luckin coffee(瑞幸咖啡)」の創業者チャールズ・ルー(陸正耀)氏が、再び起業した。今回は麺料理の店「趣小麺」で、今月8日にオープンしたばかりだ。業態はluckin coffeeのスタイルを色濃く引き継いでいる。

客はミニアプリで注文し、店舗で商品をピックアップするか、デリバリーを頼む。パンフレットの案内図を見ると、店舗には厨房がなく、バーカウンターで調理するシステムとなっている。店内で多くの作業を介する必要がないため、人件費を抑え、効率よくスピーディーに開店を進めていくとみられる。

ミニアプリによると、趣小麺のメニューは26種類。麺類が11種類、醤油煮込み系のおつまみ「鹵味」が9種類、四川風ゼリー「冰粉」が6種類だ。趣小麺のスタッフによると、当初はその他にも9カテゴリーにわたる多くのメニューが企画され、合計で60種類になったという。種類が多い上に、注文を受けてから調理しなければならない中華料理の特性もあり、コーヒーのようには簡単にはいかないだろう。

趣小麺はluckin coffeeの事業モデルを踏襲している。最も重要なポイントは2点あり、一つはデジタル化を徹底すること、もう一つは人材だ。デジタル化を実現するには、顧客データプラットフォーム(CDP)、高度に標準化された厨房システム、サプライチェーンが鍵となる。

luckin coffeeは不正会計問題が明るみに出る前の2019年第3四半期、店舗運営が黒字化した。財務諸表によると、同四半期の顧客数は新規客790万人を加えた3070万人で、前年同期比413%増となっている。売上高も前年同期比5倍増、前四半期比2倍だった。当時、luckin coffeeの事業モデルは基本的に完成しており、チャールズ・ルー氏が意思決定に深く関わっていた。つまり、ルー氏はluckinのデジタル化モデルや技術、システム面をほぼそのまま再現できる人物なのだ。

とはいえ、デジタル化には人材が必要だ。趣小麺に詳しい人物によると、趣小麺の従業員は現在1000人以上。今年初め、CEO解任を求める陳情書にサインしたluckinの本社社員らも離職して多数合流したほか、現在もluckinで働く社員や店長などにもスカウトをかけているという。

上記の人物によると、ルー氏の野心は単なる麺料理店では終わらない。luckinのビジネスモデルを外食産業全体で展開し、将来的には麺料理以外のジャンルも考慮しているという。

趣小麺のR&Dセンターは北京、アモイ、広州、成都の4都市にあり、当初の計画では開業と同時に15都市に出店する予定だった。実際はコロナ禍のあおりで一部は出店延期となっている。

luckin coffeeが当時、不採算でもデリバリーサービスを行った理由は、消費者に「いつでもどこでも手に入る」との印象を植え付けるためだった。趣小麺もまもなく各地の消費者に知られるようになるだろう。急ピッチで出店を進めクーポンを配布するやり方は、ルー氏が新しいブランドでも引き継ぐ戦略に違いない。
(翻訳・愛玉)

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