インドネシア版タオバオ「トコペディア」が約1130億円を調達、東南アジアのスーパーアプリとなるか

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インドネシアのECサイト大手「トコペディア(Tokopedia)」が「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」などから10億ドル(約1130億円)を調達し、同社の評価額が70億ドル(約7900億円)となったことが分かった。これについて同社からコメントは得られていないが、昨年のアリババからの11億ドル(約1240億円)調達に続く、大規模なファイナンスだ。

「インドネシア版のタオバオ(淘宝)」と言われるトコペディアは、服飾、電子機器、おもちゃ、スナックなど幅広い商品を扱うCtoCマーケットプレイスを運営している。同社はタオバオと同じく、事業の拡大に伴って様々な分野に進出しており、デジタルサービスや金融サービス、決済機能なども行っているほか、さらなる業務拡大に意欲を燃やしている。

上半分はトコペディアが販売する商品、下半分は業務拡大中のデジタルサービス。赤いマークは新規業務。

トコペディアはプリペイド携帯電話料金の残高チャージや支払いサービスを提供しているほか、飛行機や電車のチケット、観光地の入場券なども販売しており、「Traveloka」などオンライン旅行代理店のシェアも奪いつつある。さらに、アプリから手軽に金融商品を購入できるサービスも開始している。躊躇せずに様々な分野に挑戦しているのだ。

最近、トコペディアは専用のアプリをリリースして、O2Oマーケティングを進めると表明した。このアプリをダウンロードしたユーザーは、同社の言わば「代理店」となり、ネット購入が苦手な近隣住民に対して販売できる、というサービスだ。

これより前に、インドネシアのECサイト「Bukalapak」もO2Oビジネスモデルを採用することを決めたばかり。Bukalapakとトコペディアのビジネスモデルは同じだが、地元のメディア大手「Emtek」のバックアップを得ているBukalapakに対し、トコペディアはグローバル企業であるソフトバンクやアリババのバックアップを得ている点が異なる。

配車サービスから始まって多岐にわたるサービスを集約して「スーパーアプリ」と呼ばれるようになったGrabやGo-Jekのように、トコペディアもその称号の獲得を目指している。
(翻訳・畠中裕子)

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