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今般、教育の情報化を進める「暁羊教育(Xiaoyang Education)」がシリーズBで1億5000万元(約24億8000万円)を調達した。リードインベスターは「新東方教育文化産業基金(New Oriental)」、「新東方教育技術集団(New Oriental Education & Technology Group)」、「華創資本(China Growth Capital)」、コ・インベスターは「雲啓資本(Yunqi Partners)」、「阿米巴資本(Ameba Capital)」。「致遠資本(Zhiyuan Capital )」が財務顧問を務めた。
暁羊教育の創業者兼CEO周林氏は「本シリーズで調達した資金は技術研究開発と優秀な人材の獲得に充てられる。戦略計画に沿って、リソース、管理、学校教育に関するデータとアプリケーションの統合を開始し、データ共有できるオープンプラットフォームへとアップグレードして、基礎教育に関する新技術エコシステムを築いていく」と述べた。
当シリーズ投資について、新東方の創業者俞敏洪氏は「人工知能(AI)は教育の分野で幅広く活用される見通しがある。明確な成長モデルを持つ暁羊教育は、地域と学校に優秀な製品とサービスを提供しており、新東方の事業とも合致する。新東方の教育の情報化における戦略の一環としてこの投資を決めた」と語った。
「教育現代化2035」がもたらす巨大市場
2019年初め、中国共産党中央委員会と国務院は教育計画「中国教育現代化2035」を発表し、教育のスマート化や情報化などを目指して、ハードウェアとインフラの建設からスマートキャンパスとアプリケーションの構築へ移行すると表明した。
この実現に向けて、国は毎年数千億元を投入することになり、その投入資金は今後増加していくとみられる。。
新しい大学入試制度の流れに乗りトップを目指す
新しい大学入試制度の本質は、個々に合わせた教育を推進し、教育業界の効率を向上させることだ。周林氏は「新しい大学入試のキーワードは『選択』であり、その選択を学生にゆだねる」という。暁羊教育は2016年から「一人一課表(個別の時間割)」、「AIボックス」、「スマートキャンパス2.0バージョン」などの製品をリリースし、地域の教育局や学校、教師が新しい大学入試制度に対応し、教育管理と教育レベルを向上に向けサポートしている。
教育の情報化の「三大孤島問題」の解決へ
教育の情報化はデータ、アプリケーション、ハードウェアの孤立という「三大孤島問題」を抱えている。つまり各校の教育情報システムがそれぞれの技術ロジックに沿って作られているため、データ、アプリケーション、ハードウエアが共有できないのだ。これが教育現場のシステム効率の向上を阻む最大の障壁となってきた。。
これに対して暁羊教育は「牧羊犬生態」パートナー計画を打ち出す。学生のキャリア計画、パーソナライズド教育、ビッグデータ分析、IoT応用、小中学校向け応用など六つの分野で、同社の基礎エコシステムと緊密にマッチングできる教育の情報化パートナーを探し、オープンエコシステムを構築する。将来的には構築したシステムを学校や教育機構に提供し、教育の情報化業界を再編してデータとユーザー体験の相互利用を実現するという。
「アマゾン」戦略
周林氏はさらに基礎データプラットフォームの構築も進めている。このプラットフォームから同社や提携パートナーの応用モジュールにアクセスできるようにして学校全体の情報化プランを完成させ、最終的には教育部門や政府機関向けに活用したいと考えている。
アマゾンはオンライン書店というバーティカル市場から世界最大のECプラットフォームに成長した。現在、アマゾン最大の収入源はAWSクラウド(Amazon Web Services)サービスだ。暁羊教育もバーティカル市場からプラットフォーム、そしてエコシステム構築に至るという同じ成長戦略を掲げているため、同氏はこれを教育の情報化における「アマゾン」戦略と位置付けている。。
「スマートキャンパス」大手企業との戦い
スマートキャンパスという教育の情報化の分野には、AI大手「科大訊飛(iFLYTEK)」、「全通教育集団(QTONE Education)」、「天喻情報(Tianyu)」、BAT(バイドゥ、アリババ、テンセント)などの強力なライバルがひしめいている。
周林氏は「教育という大きなエコシステムを独占できる企業はない。どの企業も独自の戦略とコア製品を持っている」と述べ、暁羊教育の持つ強みとして製品や技術そのもの、戦略、ブランド力の三つを挙げた。(翻訳:あおい)
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