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欧州連合(EU)は6月12日、中国から輸入される電気自動車(EV)に対し、7月4日から暫定的な追加関税を課すと発表した。しかしその一方で、中国EVメーカーの工場を誘致し、雇用機会の創出を目指す加盟国もある。
ロイター通信は、米コンサルティング大手ベイン・アンド・カンパニーのパートナー、ジャンルカ・ディロレト氏の発言を報じている。同氏は、比亜迪(BYD)や奇瑞汽車(Chery Automobile)、上海汽車集団(SAIC)などの中国EVメーカーは、中国国内の製造コストのほうが低いにもかかわらず、ブランディングの確立や輸送費の節約、将来的な関税のリスク回避を目的に、欧州に製造拠点を建設しようとしていると指摘した。
欧州各国が安価な中国製EVが自国市場に参入することに慎重な姿勢を見せる一方で、工場建設を計画する中国EVメーカーには期待を寄せる国も多いようだ。
ハンガリーはすでにBYDの欧州初の工場建設の誘致に成功し、現在は長城汽車(GWM)とも欧州初の工場建設をめぐって協議を進めている。欧州ではドイツに次いで自動車生産台数の多いスペインは、奇瑞汽車からの出資を受け入れている。同社は現地企業と提携し、2024年10~12月期中にバルセロナの旧日産工場で生産を開始する計画となっている。
東風汽車(Dongfeng Motor)も現在、イタリア政府と投資に関する協議を進めているという。
(36Kr Japan編集部)
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