高齢化進む中国、介護分野で新職業続々 専門人材は不足

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中国人力資源・社会保障部がこのほど発表した新しい職業・職種では、「養老護理員」(介護士)の職業の下位分類に「社区助老員」(コミュニティーの高齢者ヘルパー)と「老年助浴員」(高齢者入浴介助者)の2職種が追加された。

中国の60歳以上の高齢者人口は2023年末時点で2億9700万人、総人口の21.1%を占めた。65歳以上の高齢者人口は2億1700万人で15.4%を占め、中国はすでに中程度の高齢化社会に突入している。

上海市や湖南省、四川省などで調査したところ、高齢者介護の分野ではサービスの細分化と専門化が進むにつれ、雇用の成長分野が増えていることがわかった。業界の専門家は、人材育成を強化し、職業技能の標準を規範化し、多様な措置を講じて従事者の総合的な素質を高める必要があると提言する。

上海は中国で他に先駆けて介護コンサルティング制度を導入した都市の一つだ。23年末時点で介護コンサルティングサービスセンター6988カ所を設置し、介護コンサルタント数は1万300人に上る。

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上海市長寧区仙霞新村街道の介護コンサルタント、黄麗(こう・れい)氏は「介護ニーズのある高齢者が政策などに戸惑うことはよくあることだ」と語り、専門的で個々に応じたコンサルティングを通じて適した介護資源を検討、推奨し、高齢者がより的確かつ手軽に必要なサービスとつながれるよう手助けしていると説明した。

各地の状況を見る限り、介護需要の変化が進む中、専門性と適性を備える人材の不足は依然として深刻となっている。

上海は全国で高齢化が最も進んだ都市の一つだ。上海市老齢活動委員会弁公室などの部門が共同で発表したデータによると、23年末時点で上海戸籍人口のうち、60歳以上の高齢者人口は568万500人と全体の37.4%を占めた。一方、養老護理員の数は約6万人にとどまり、深刻な人材不足が存在する。

上海が今年1月に発表した早急に確保する必要がある人材不足の高技能人材職業(職種)リストには養老護理員も記載されており、上海市の人材誘致などの政策を活用することが可能となった。

復旦大学老齢研究院の呉玉韶副院長は「護理員を中心とする介護サービス技能人材は多くが中年・高齢者で、若者が少ない。ソーシャルワーカーや健康管理士などの専門技術人材は数が足りない。育成に時間がかかることから、介護サービスの経営・管理人材も乏しい」と説明した。

湖南省長沙市天心区社会福祉センターで責任者を務める陳琪氏は「最も必要としているのは法規や標準・規範、資材調達などに通じている総合的なマネジメント能力のある人員だ」と明かす。

雇用市場で介護サービス従事者への注目が高まるにつれ、標準を規範化し、サービスの質を高めることが必須となっている。調査対象者の多くが専門技能の向上やトレーニングの規範化、標準の策定などを通じ、介護従事者の総合的な素質を高める必要があると指摘した。

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(新華社北京)

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