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中国の古典美術を思わせる華麗さで人気のコスメブランド「花西子(Florasis、フローラシス)」は1月27日、海外初の旗艦店を銀座のランドマークとして知られるGINZA SIXにオープンし、グローバル展開に向け新たな一歩を踏み出した。
GINZA SIX店のコンセプトは、中国庭園文化のキーワード「隠園(いんえん)」に着想を得ている。花西子は、騒がしさから離れ、自然と調和した静かな空間で、顧客に心安らぐ時間を過ごしてほしいと考えている。銀座のエレガントなエリアに位置する店内には、中国庭園の美しさを感じさせる装飾が随所に施され、優雅で落ち着いた雰囲気が漂う。
店内は、花西子を象徴するブランドカラー「黛色(たいしょく)」で彩られている。黛色は、かつて中国で眉を描く際に使用された染料に由来し、その深い青色は静寂さと上品さを演出する。
花西子は2017年に杭州で誕生し、中国伝統の漢方美容の知恵と最新の技術を融合させた製品を展開して、「国潮(伝統文化と現代文化が融合した中国発のトレンド)」を代表するブランドに成長してきた。GINZA SIX店では、ナチュラルな美しさを追求する日本のユーザーに向けた限定商品も取りそろえる予定だという。
同社は2021年3月、海外進出の第一歩としてアマゾンジャパンに出店し、日本向けにオンライン販売を開始。23年2月には、原宿にある日本最大級の体験型コスメショップ「@cosme TOKYO」で海外初のポップアップイベントを開催するなど、日本市場に注力してきた。
現在は自社サイトや各電子商取引(EC)サイト、実店舗を通じ、100以上の国と地域に向けて商品を販売しているが、2024年の日本売上高は海外売上高全体の40%を占めた。
日本では近年、韓国アイドル風のオルチャンメイクに続き、中国美女をイメージしたチャイボーグメイクが注目されている。花西子のGINZA SIX店でも、事前予約すればチャイボーグメイクの体験サービスを受けられるという。
花西子の知名度は日本ではまだ低い。ラグジュアリーブランドが集まる銀座に旗艦店を出店したことは大きな挑戦であり、日本市場での足場固めに向けた戦略の一環だとみられる。同社がグローバル事業の運営能力や現地化戦略をみがき、成熟した日本のコスメ市場で頭角を現せるかに注目が集まっている。
(36Kr Japan編集部)
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