世界初の無人貨物輸送ネットワーク 中国スタートアップ「図森未来」が米国で始動

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自動運転を手がける中国のスタートアップ「図森未来(Tu Simple)」が今月2日、米国で世界初の自動貨物輸送ネットワーク(Autonomous Freight Network、AFN)を始動させた。自動運転トラック、物流センター、運営モニタリング・管理システムで構成されるネットワークで、貨物運送大手UPSや輸送サービス大手ペンスキー、即配サービスU.S.Xpress、卸売サプライチェーンサービスMcLane Companyの米国企業4社との協業で運営される。

図森未来の呂程総裁は同社の最終目標について、数百カ所の物流地点を繋ぐ無人運送ネットワークの構築だと述べた。AFNの始動後は規模および路線の拡大を急ぎ、全天候型の無人輸送サービスを提供していく。

図森未来科技によると、米国でのAFNプロジェクトは三段階に分かれている。

第1段階(2020~2021年)ではフェニックス(アリゾナ)、ツーソン(アリゾナ)、エルパソ(テキサス)、ダラス(テキサス)、ヒューストン(テキサス)、サンアントニオ(テキサス)の6都市間でサービスを展開する。第2段階(2022~2023年)ではロサンゼルス(カリフォルニア)からジャクソンビル(フロリダ)まで、西海岸から東海岸を繋ぐ。第3段階(2023~2023年)では米国48州の主要路線を網羅する。

図森未来は現在、フェニックス、ツーソン、エルパソ、ダラスを結ぶ7路線で無人輸送サービスを提供している。今年第3四半期にはダラスに新たな物流センターを構え、「テキサス・トライアングル(ヒューストン、ダラス、オースティン)の中小企業を含む顧客にもリーチする計画だ。

AFNプロジェクトは運営モニタリング・管理システムによって輸送の安全を確保し、顧客側でもリアルタイムで貨物の追跡が可能になる。

図森未来科技によると、自動運転トラックは10%以上も燃費を節約でき、全天候に対応できるうえ、時間帯の縛りも受けずにサービスを提供できる。リソースの利用率を高め、コストを削減するメリットがあるのだ。

同社はこれまでに累計2億9800万ドル(約320億円)の資金を調達している。
(翻訳・愛玉)

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