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自動車大手「広州汽車集団(GAC Motor)」傘下のモビリティプラットフォーム「如祺出行(ON TIME)」が、シリーズAで資金を調達した。自動運転技術開発の「小馬智行(Pony.ai)」と「文遠知行(WeRide)」が出資した。
資金はロボタクシー(自動運転タクシー)事業の商業化に充てるという。設立して約3年の如祺出行は、主に広東・香港・マカオグレーターベイエリア(粤港澳大湾区)でサービスを提供する。設立当初は配車サービスを手掛けていたが、広州汽車と如祺出行は昨年からロボタクシーも運営する意向を明らかにしている。
自動運転は自動車スマート化の核心部分で、実現可能な技術であることがすでに検証されている。事業の発展モデルでも、技術開発や簡単な事業提携から提携強化やエコシステムの統合に移行している。ロボタクシーは、自動運転のシーンの中で最も将来性があるものの一つだ。米市場調査会社「IHSマークイット」の予測では、中国のシェアモビリティ市場の規模は2030年に2兆2500億元(約40兆円)に達し、うちロボタクシーが60%を占めるという。ロボタクシーによって自動運転技術の商業化を加速することは業界の大きな関心事となっており、主導権を握るにはロボタクシーの運営効率と量産能力が鍵となる。
モビリティプラットフォームの運営経験と大量のユーザーデータ、シーンの分析があればロボタクシーの商業化を加速できるため、モビリティプラットフォーム、特に車両の量産能力のある自動車メーカー傘下のモビリティプラットフォームとの提携がロボタクシーの量産能力向上に資すると多くの自動運転企業は気付き始めている。中国では広州汽車、如祺出行、文遠知行、小馬智行のような提携グループが3陣営存在する。
如祺出行のロボタクシーへの参入は、小馬智行が投資した主な目的だろう。小馬智行は先月24日、広州市で全国初となる自動運転タクシー事業の営業許可を取得し、広州市に100台の自動運転タクシーを投入する計画だ。
業界関係者は、今回の投資の背景として主に広州市には新エネルギー車やスマート自動車の産業クラスターや政策支援があるうえ、如祺出行は粤港澳大湾区で一定のユーザーを抱えていてロボタクシー事業基礎ができていることを挙げる。
如祺出行は広州汽車のロボタクシー商業化にとって重要なプラットフォームだ。如祺出行の韓鋒COOは昨年、粤港澳大湾区の中心都市における同社のユーザー普及率が30%以上に達し、今後もプラットフォームを通じて自動車メーカー、自動運転技術、コネクテッド技術やエコシステムなど自動運転の産業チェーンの資源を統合し、ロボタクシーの商業化を加速するとの方針を示している。
一方、自動運転技術の開発企業もロボタクシーの運営に積極的だ。小馬智行は18年12月、広州市の実証実験エリアの公道でロボタクシーの運営を常態化し、19年11月には広州汽車と合弁会社を設立して粤港澳大湾区でロボタクシーの商業化を推進すると発表した。文遠知行、広州汽車、如祺出行は今年3月に戦略的提携で合意し、広州汽車の車両開発や、完全無人運転車両向けプラットフォーム、文遠知行のレベル4(特定条件下における完全自動運転)クラスの自動運転技術、如祺出行のプラットフォームとデータ活用を進めていくと発表している。
(翻訳・36Kr Japan編集部)
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