中国の新エネ車産業に新たな変革、半固体電池の実用化進む

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【新華社上海12月1日】中国では車載電池メーカーの国軒高科や孚能科技などが半固体電池の開発に力を入れている。中国科学院の孫世剛(そん・せごう)院士(アカデミー会員)は先ごろ、既存のリチウムイオン電池はエネルギー密度が理論的限界値に近づいているとし、エネルギー密度の向上が期待される中、次世代新エネルギー市場を先取りするため、世界のトップ自動車メーカーや電池メーカーが全固体・半固体電池の開発に相次いで莫大な資金を投じていると説明した。

国軒高科の関係者によると、同社の半固体電池は年内に車両への搭載、2023年には大量納品の実現を見込む。新しい車載電池のエネルギー密度は単体で1キログラム当たり360ワット時、車両搭載時のバッテリーパック容量は160キロワット時に上り、航続距離は1千キロを超える。

固体電池メーカーの清陶(昆山)能源発展が生産する半固体電池は、23年に中国自動車大手の上汽集団の新型車に搭載される見通し。両社が設立した固体電池共同実験室では航続距離が長い全固体電池の開発が行われており、目標を1千キロ以上としている。

リチウム製品メーカー、江西贛鋒鋰業(ガンフォンリチウム)は固体電池開発を2.5世代まで進めており、エネルギー密度は1キログラム当たり400ワット時に達すると予想している。担当者によると、同社は半固体電池と全固体電池両方で技術の蓄積があるほか、固体電池では酸化物系と硫化物系の2種類の技術ロードマップを検討しており、そのうち半固体電池はすでに産業化の段階に入っている。

自動車業界のアナリストは半固体電池について、固体電池と比べると過渡的な技術という側面があるが、電解質中の液体成分の量は大きく減少しており、電池の劣化につながる反応の活性は弱まっていると指摘した。半固体電池を搭載する新エネルギー車(NEV)はエネルギー密度や航続距離などの指標が顕著に上昇しているという。

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