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【新華社北京4月10日】国際会計事務所大手KPMGの中国法人はこのほど、「2022年中国株式投資動態」リポートを発表し、対話型人工知能(AI)「ChatGPT」という概念がAIへの投資と先進製造業への資本市場の注目をけん引しているとの見方を示した。
KPMG中国の康勇チーフエコノミスト氏によると、自然言語処理などの技術の進展がAI業界に新たな成長の原動力を与えている。基盤技術であるChatGPTは業界に抜本的な変革をもたらし、数多くの分野のビジネスモデルや技術モデルを変える可能性がある。中国の科学技術企業はChatGPTと同類製品の研究・開発とリリースを加速しているところであり、政策と自然言語処理などの技術という二重の支援を受けて、AIなどのテクノロジー業界が今年の人気投資先になるとみられる。
康氏は「先進製造業をはじめとする製造業も引き続き資本市場の注目を集める。中国ハイエンド製造業の22年の増加値(付加価値額)は前年比10.6%増となり、伸び率は一定規模(主要業務の年間売上高2千万元、1元=約19円)以上の工業企業の3.6%を上回った。先進製造業の急速な発展には政策面と資金面の支援が不可欠で、先進製造業のエクイティー投資が製造業の投資に占める割合は19年の17.0%から22年には48.0%に上昇した」と明かした。製造業のハイエンド化、スマート化、グリーン化推進が製造業発展の重要な方向で、先進製造業は将来的にAIやビッグデータなどとの融合が進み、引き続き資本市場から注目を集めていくとの見通しを示した。
リポートによると、22年の投資規模上位5業種は上から順にIT・情報化(全体の23.0%)、医療・健康(同17.0%)、製造業(同11.0%)、金融(同10.0%)、自動車業界(同8.0%)だった。IT・情報化は投資件数と投資額の両方でトップに立ち、投資全体の4分の1近くを占めた。そのうち、半導体チップ関連の投資額は168億ドル(1ドル=約133円)で全体の64.0%を占め、IT・情報化投資の中で最も大きな割合を占めた。
康氏によると、自動車業界の投資規模ランキングは21年の9位から22年には5位に上昇し、投資額は52億ドルから95億ドルへとほぼ倍増した。科学技術の進歩と産業変革が急速に進む中、自動車と新エネルギー、デジタル技術の融合が加速し、自動車産業は電動化、ネット化、スマート化の方向へ発展し、新エネルギー車(NEV)が自動車分野の人気の投資先となっている。
今年に入ってから中国の経済が持続的に回復し、政策は安定成長の重要性を強調する内容となっている。このことは企業と投資家の信頼感の向上に役立ち、市場の見通しを改善し、エクイティー投資市場全体の回復につながるとみられる。
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