アルゼンチン、約1400億円の対外債務を人民元で返済 進む「脱ドル化」

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アルゼンチンのメディアは6月30日、同国が国際通貨基金(IMF)の特別引出権(SDR)と人民元決済を利用し、同日返済期限を迎えた27億ドル(約3800億円)の債務をIMFに返済したと報じた。うち10億ドル(約1400億円)相当が人民元で支払われたという。

アルゼンチンでは人民元の使用量が過去最高を記録している。米ブルームバーグは6月24日、同国最大の取引所の1つであるMercado Abierto Electrónico(MAE)のデータを基に、同国の外国為替市場における人民元取引の割合が、1日あたりでは過去最高となる28%を記録したと報じた。

アルゼンチン税関のデータによると、500社以上のアルゼンチン企業が人民元での輸入代金支払いを求めているという。

アルゼンチンが脱ドル化を急ぐ背景には、加速するインフレに加え、米連邦準備制度理事会(FRB)の継続的な利上げでドルが急伸し、アルゼンチンの通貨ペソが巨大な減価圧力に直面しているということがある。アルゼンチン中央銀行はドルを投げ売りし、ペソの値下がりを阻止しているという。

ブラジルをはじめ、他の南米諸国もすでに脱ドル化プロセスに着手している。ブラジルと中国は今年3月末、二国間貿易の際に米ドルを中間通貨として使用せず、自国通貨で決済することで合意したと発表した。

中国とブラジル、自国通貨決済で合意 米ドルへの依存減少へ

*2023年7月11日のレート(1元=19.5円)で計算しています。 

(36Kr Japan編集部)

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