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中国で天気予報が始まったのは1916年のこと。当時は天気図を利用して風向きと天気を1日に2回発表したが、西洋諸国に比べると100年も遅いスタートだった。それからまた100年余りがたち、後れを取っていた中国の天気予報は、今や深層学習などの最先端技術を駆使して独自の技術路線を歩むようになっている。
2010年設立の「墨跡風雲科技(MojiFengYun Technology)」が運営する天気予報サービス「墨跡天気(Moji Weather)」は、天気予報の精度評価企業ForecastWatch社から総合的な精度が中国で最も高いとの評価を獲得している。現時点で平安保険(Ping An)の農業向け保険事業、春秋航空(SPRING AIRLINES)、一汽大衆(FAW-VW)、上汽通用(SAIC-GM)、美団外売(Meituan Waimai)など企業40社以上と提携しており、さまざまな業種で活用されている。
移動手段や方法が多様化し、生活シーンが拡大したことで、多くの人が単に「明日は晴れか雨か」だけでなく、晴れの程度、雨なら降水量や降る時間帯を詳細に知りたいと思うようになった。墨跡天気はこのニーズにフォーカスし、新たな天気予報サービス「観雨大師」をリリースした。
これは48時間先までの降水予報を分単位で実現した世界初の天気予報サービスだ。2kmメッシュ(2キロメートル四方を1単位とする区域)の降水量を6分間隔で予想でき、全世界の48時間先までの降水状況を分単位で正確に予測することに加え、マルチデータフュージョンを活用して気象の参照データ量を15倍に増やすという2つの先駆的な試みを成功させた。
アプリを開くとまず「この先2時間、雨は降りません。安心してお出かけください」という現在地の降水予報が表示される。地図下部の時間目盛りをスライドすると、30時間後から雨が降り始め、3時間ほど降り続くことが分かるため、外出する際には事前に準備できる。
観雨大師は衛星からの雲データやユーザーから寄せられるリアルタイムのフィードバックなどを組み合わせ、深層学習を駆使することで、天気の予測にかかる時間をこれまでの8時間からわずか数分にまで短縮した。AIや画像処理技術などの画期的な応用のおかげで、気象サービスの水準が大幅に高まってきた。
墨跡天気はインフラ建設や航空宇宙、農業、行政サービス、一般企業などで活用されているだけでなく、一般ユーザーにとっても有用なものだ。特に週末に出かける予定がある場合などは、観雨大師が本領を発揮する。今後2日間に雨が降るかどうかだけでなく、何時から降り、何時に雨が上がるかを正確に予測できる。さらに悪天候時のリスクを軽減するための便利機能もあり、降水量や道路の冠水状況に応じた道路の迂回情報を配信するほか、木や電柱、クレーンなど危険な場所に近づかないよう注意喚起してくれる。
今年7月、台風4号(タリム)が強い勢力を維持したまま中国南部に上陸した際には、台風の進路予想をもとに雨が降り始める時間や大雨のピーク、雨のやむ時間を観雨大師に表示し、限られたマンパワーの中でもユーザーを安全に守ることに全力を注いだ。
墨跡天気は観雨大師のリリース以前からもずっと天気予報の可能性を探ってきた。日常生活でいっそう頻繁に利用してもらうため、会員向けに高精度予報、災害マップ、家族・友人へのSMS送信、台風予報、雷雨予報などのサービスを開始した。さらに旅行やヘルスケアなど多方面の情報を提供するコンテンツセクションを追加して、ソーシャル性も持たせている。
専門性の高い気象情報、シーンごとに特化した気象情報、コンテンツ化された気象情報、これら全てが融合すれば、天気に対応する人間の能力は量的変化から質的変化へと大きく飛躍し始めるだろう。
(翻訳・畠中裕子)
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