中国のペットビジネス、市場規模が5兆円超え 製品やサービスが多様化

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中国では多くの人が国慶節連休(1~7日)に、旅行を計画した。上海に住む黄さんも例外ではなく、いろいろ検討した結果、ペットの柴犬を大型ペットホテルに預けることにした。ペットホテルには1泊128元(約2600円)の中型犬用から同488元(約9800円)の超VIP用コテージタイプまでさまざまなタイプの部屋が用意され、24時間監視モニター付きで、飼い主はいつでもスマートフォンで様子をチェックできる。

多くの若者がペットを飼育し、人々が人とペットのより質の高い生活体験を追求するようになったことで、多様化、個性化されたペットサービスの需要が生まれ、ペット市場にも豊かな製品が供給されるようになった。

国慶節連休には、ペットと一緒に休暇を過ごす選択をした人も多い。雲南省昆明市に本社を置く格安航空会社(LCC)、雲南祥鵬航空(ラッキーエア)など多くの国内航空会社は、従来の託送方式をやめ、一部の都市でペット1匹1399元(約2万8000円)の機内持ち込みサービスを始めた。中国最大のホテルチェーングループの一つである華住集団傘下の高級ホテルの花間堂では、全国にあるホテルの70%以上をすでにペットフレンドリータイプにアップグレードした。ペット専用宿泊棟やペット専用芝生運動場があるほか、ペット用の朝食や、トリミング、グルーミングなどのサービスもあり、ペット連れ旅行者からの予約が目下40%以上を占めているという。

「2023~24年中国ペット産業白書(消費報告)」は、23年に中国都市部のペット消費市場規模が2793億元(約5兆9000億円)に達し、26年には3613億元(約7兆6000億円)まで拡大すると予測した。中国のペット消費構造では、ペットフードが依然として大きな割合を示しており、23年のペットフード消費はペット消費市場全体の52.3%を占めた。

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ペットはまた、消費の成長点を求めるさまざまな産業で新たな突破口となっている。今年の国慶節連休期間に上海の浦東地域には、ペット愛好家向けのさまざまな消費スポットが用意された。大型総合ショッピングモールの世博源は、「癒し生活フェスティバル」を開催し、「萌え」ペットコンテスト、写真撮影、ペット用品市などのイベントを実施。またネットで人の新ランドマーク、前灘国際ビジネス区は、ペットヨガ、ペットアフタヌーンティー、ペットプールパーティー、ペット心理学講座などを開催して、新たなペット社交空間を提供している。

中国の企業情報サイト「企査査」のデータによると、今年これまでに国内で新たに登録されたペット関連企業は約100万社に上った。生活関連サービス大手、美団のプラットフォームに今年上半期に新規登録されたペットショップは約2万5000店舗で、注文量は前年同期比で77%増加し、「ペットフレンドリー」型サービスはペット愛好家の注目を集めている。(新華社上海)

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