中国「固体電池」上場競争 衛藍新能源、プレIPOで480億円調達へ
中国・北京の固体電池メーカー、衛藍新能源科技(WeLion New Energy)が、プレIPOシリーズで資金調達を進めているという。調達目標は20億元(約480億円)、資金調達前の評価額は約200億元。2025年12月に深圳証券取引所「創業板」への上場に向けた指導が始まり、26年6月末までに第2期の上場指導を終えている。順調に進めば、27年にも創業板に上場する可能性がある。
衛藍新能源は2016年に設立。中国科学院物理研究所が開発した固体電池技術の事業化を担う企業。同社にはこれまで、シャオミ、ファーウェイ傘下の哈勃投資(Hubble Investment)、吉利控股集団(Geely)、蔚来資本(NIO Capital)などから出資を受けている。
固体電池企業初の上場をめぐる競争はすでに始まっている。2026年4月には、同じくユニコーン企業の清陶能源(Qingtao Energy)が一足先に香港証券取引所へ上場申請書を提出した。同社は26年2月、シリーズHで19億元(約460億円)を調達し、評価額は約280億元(約6700億円)に達した。
調査会社フロスト&サリバンによると、清陶能源は2025年、半固体電池と全固体電池を合わせたグローバル市場で、出荷量ベースのシェア約33.6%を占め、首位となった。事業規模は拡大しているものの、収益性にはなお課題が残る。2025年の売上高は前年比133%増の9億4300万元(約230億円)だった一方、純損失は13億200万元(約310億円)に拡大し、売上総利益率はマイナス26.5%だった。
衛藍新能源と清陶能源が相次いで上場に向けて動き始めたことで、長年にわたり技術開発と資金調達を競ってきた中国の固体電池業界は、資本市場への進出と大規模な事業化能力を競う次の段階に入りつつある。
*1元=約24円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)