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オーラルケアブランド「BOP」がシリーズBで1億6000万元(約28億円)を調達したことがわかった。リード・インベスターは米「DCMベンチャーズ」、コ・インベスターは「光速中国(Lightspeed China Partners)」だ。既存株主の「ベルテルスマンアジア投資基金(BAI)」「海闊天空創投(Beyond Ventures)」も追加投資を行った。
BOPは2019年末に誕生した若者向けの口腔美容ブランドだ。商品ラインナップにはマウスウォッシュ、マウススプレー、ホワイトニングシートなどがある。創業者の劉濱氏によると、BOPはこの半年で月間売上高が10倍となっている。直近3カ月では大手ECモール「天猫(Tmall)」の新興オーラルケア商品部門でトップを維持している。
劉氏は、口腔ケア市場ではここ数年で多くの製品が爆発的な人気となっているという。BOPが同市場への参入を決めた理由は次の3点だ。
・従来のハミガキ粉を除けば、その他の口腔ケア用品の浸透率は低く、同時に急成長していたこと。特に2020年上半期は新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、マウススプレータイプの商品の売れ行きが倍増した。
・口腔ケア市場には若者向けのブランドがなかったこと。若年層の間で新商品の浸透率を高めれば、ブランド認知度を築けると考えた。
・販路とプラットフォームの組み合わせ新興ブランドにもより多くのチャンスが創出できること。ショート動画+新たな販路の形でいち早くターゲット層にリーチできる。
BOPのターゲット層は一~三級都市在住の若い女性で、若年世代の美に対する追求心に的を絞っている。口腔ケアを美容の一分野と位置付け、一連の商品を通じて美意識の高い女性のニーズに応えている。
商品開発は自社ラボで行っており、日本の歯科医師と成分調整などで協力している。商品の成分配合は発売前に何回も改良が加えられており、現在はマウススプレー、ホワイトニングシート、マウスウォッシュが発売されている。今後はハミガキ粉、ウォーターピック、電動歯ブラシなどの商品を発売する計画だという。
データによると、口腔ケアの市場規模は数千億(約数兆円)規模に上り、ハミガキ粉が3割を占める。老舗ブランドのコルゲート、DARLIE(黒人牙膏)の消費者層の年齢は高めで、販売ルートも旧態依然としており、新興ブランドには発展のチャンスがある。
同社の販売ルートはオンラインがメインで、販売数の8割を占める。オフラインではスキンケア関連のセレクトショップ、化粧品店、コンビニ、スーパーなどの販路開拓を急ピッチで行っている。若年層に気軽に商品を試してもらうために、BOPの価格帯は中の上、マウスウォッシュやマウススプレーであれば30~40元(約520円~約690円)で購入可能な設定だ。
劉CEOは、現段階のBOPは客単価が低く、頻繁に購入される商品ラインナップで消費者層の認知度を高めているが、次の段階では電動歯ブラシなど、購入頻度は低いが客単価が高い美容器具などの商品開発を行う。著名ブランドに対するBOPの強みは、より多くの消費者に対しブランド認知を高めたことだという。
(翻訳:lumu)
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