大学周辺でラブホ型民泊展開。「秘密空間」が資金調達

中国でコンセプト型民泊を運営する「秘密空間」が、プレAラウンドで資金調達したと発表した。調達額は非公表。エンジェルラウンドで同社に500万元(約8300万円)を出資した華府天成投資が、引き続き出資を主導している。

2017年に創業した秘密空間は、主に3~4級都市をターゲットにインテリアに趣向を凝らした民泊を運営。集合住宅や大学周辺などの空き物件を活用し、北京、廊坊(河北省)、邯鄲(河北省)、四平(吉林省)など約10都市で100室以上を展開する。

宿泊費は1室150~200元(約2500~3300円)と、低価格のビジネスホテルチェーンよりも低めに設定している。会員向けにはクレジット制(信用スコアによってデポジットを免除)、紹介ポイント制(友人紹介でキャッシュバック)などの優待サービスを提供しており、客室稼働率はすでに90%以上、リピート率は40%前後にまで達した。今年7月には、すでに黒字化を実現した。

秘密空間の運営する民泊ゲストルーム

創業者でCEOの李俊超氏は36Krの取材に対し、「先に投資し、未来のリターンを待つやり方は時代遅れだ」と断言。「方向性を絞って低コストのビジネスを始め、早めに黒字化するのが成功の鍵だ」と考える。

1~2級都市は民泊市場の競争が激しく、物件価格も高いためコストも跳ね上がる。大規模に運営しない限り利益を上げるのは困難だ。そこで彼らは、「地方都市」「カップル向け」市場に着目。大学周辺に多様なインテリアの宿泊施設を運営し、学生カップルを呼び込み、リピートしてもらおうと狙いを定めた。

30~50平米の部屋を、約2週間、予算1万5000元(2万5000円)以内で、若者好みに改装。ダーツやテーブルサッカーなど、部屋ごとに異なる遊具を設置する。

秘密空間の運営する民泊ゲストルーム

また、微信(WeChat)を通じた予約プラットフォームを構築し、スマートロックを導入した自動チェックインシステムを採用するなど、人件費を抑えた運営を実施する。現在、宿泊予約の50%以上は微信経由で行われている。

中国国内の中価格帯ホテルは、客室数にして2000~3000万室、市場は数千億元規模に上ると言われる。秘密空間に対抗するライバルもすでに複数ある。数億ドルの資金を調達したばかりのOYO酒店、秘密空間と同じく大学周辺エリアで展開する千嶼islands、秘密空間と同じく3~4級都市で展開するAA互聯網酒店など、いずれも秘密空間より大規模だ。

秘密空間は従業員約40人のスタートアップ。創業者の李俊超氏は熊猫金控など複数の企業で多くのホテルブランドに対しコンサルティングを行ってきた。
(翻訳・愛玉)

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