中国、再び世界最大の国際観光支出国に 世界観光業の全面回復に寄与

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国連世界観光機関(UNWTO)が発表した最新統計「ツーリズムバロメーター」によると、2023年の中国人旅行者の海外での消費額は1965億ドル(1ドル=約159円)に上り、米国とドイツを追い越し、中国が再び世界最大の国際観光支出国となった。

23年の国際観光客数は2019年の89%にまで回復した。旺盛な需要と輸送力の増強、中国とアジアのその他主要市場の持続的な回復に支えられ、24年の世界観光業は全面的に回復すると見られる。

中国政府はインバウンド観光に関して、外国人旅行者が直面する主な障壁に焦点を合わせ、ビザ(査証)手続きやモバイル決済、観光地入場チケット予約などの面で一連の措置を打ち出している。

今年3月には中国が「さらなる決済サービスの改善と決済の利便性向上に関する意見」を発表し、高齢者や外国人などの決済サービスに対する多様なニーズを一層満たす方針を明確にした。

多くの外国人旅行者にとって、陝西省西安市臨潼区の秦始皇帝陵博物院を訪れ、秦兵馬俑を見学することが中国旅行で外せないコースとなっている。周萍副院長の紹介によると、同博物院は4月3日に境外(外国と中国香港・マカオ・台湾地区)からの旅行者向けサービスプラットフォームを開設した。39カ国・地域の24種類の言語、29種類の通貨に対応し、境外旅行者がオンラインでチケットを予約することが可能となっている。端午節連休期間(8~10日)の来場者数は延べ12万2千人、うち境外からの旅行者は前年同期の2.5倍に増えた。

多くの都市でモバイル決済の利便性向上に向けた新たな措置が打ち出されている。上海市は外国人を念頭に多用途のプリペイドカード「Shanghai Pass(上海パス)」を導入した。市内の一部文化・観光スポットやデパート、スーパーマーケット、コンビニエンスストアなどで使えるほか、上海を含む全国の330以上の都市の公共交通機関でも使用できる。

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中国国家移民管理局のデータによると、今年第1四半期(1~3月)に中国を訪れた外国人の数は前年同期比4倍強、外国人へのビザ発給数は2.2倍の46万6千、ビザなしで入国した外国人は3.7倍の198万8千人だった。

西北大学観光管理学部の梁学成教授は国際観光について、国際的な交流・往来という機能を備え、民間の往来と交流・相互学習を実現する重要な手段だと説明した。出入境需要が増え続ける中、利便性向上に向けた関連政策は国際観光の回復をさらに促すとの見解を示した。(新華社北京)

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