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10月10日、中国の2大モバイル決済サービスである、アリババグループの「アリペイ(支付宝)」とテンセント(騰訊)の「WeChatペイ(微信支付)」が、自社の決済ツールを仮想通貨の取引に使用することを禁止すると同時に表明した。
アリペイ安全センター:我々の仮想通貨の相対取引に対する態度を改めて表明する。アリペイを仮想通貨取引に使用することを禁止し、ビットコインやその他の仮想通貨に関わる取引を行っていることが判明した場合、アリペイは直ちに関連する決済サービスを中止する。仮想通貨取引に関わっている業者には完全に撤退してもらう。仮想通貨取引に関わっている個人アカウントに対しては、状況に応じて着金機能を制限し、場合によっては永久に着金等の機能を制限する。
WeChatペイ:WeChatペイは仮想通貨取引をサポートしておらず、仮想通貨カテゴリの事業者を受け入れたこともない。もしWeChatペイによる仮想通貨の取引行為が発覚すれば、完全に撤退してもらう。同時にユーザーからの通報を歓迎しており、発覚すれば関連規定に基づいて措置を取る。断固として顧客の合法的権益を守り、金融犯罪の防止と金融市場の秩序を保つことに努める。
今回の態度をさらに強調するため、アリペイはツイッターでも断固とした投稿をしている。仮想通貨取引所最大手「Binance(バイナンス)」の創業者、趙長鵬氏がネットユーザーからの「ビットコインの取引にアリペイを使えるか」という質問に対して「YES」と答えているところにアリペイ公式カウントから「No,you cannot.」と返信しているのだ。
アリペイとWeChatペイは現時点で仮想通貨の個人間取引の重要な手段となっている。ビットコインなど主要な仮想通貨は一度外貨管理局の監視下から逃れると低リスクで国外に送金する手段となる。2大モバイル決済サービスが今回仮想通貨取引の禁止を同時に表明したのは、国の方針(中国は2017年に仮想通貨を全面禁止している)と足並みを揃えるためだろう。
しかし、実際には振替が仮想通貨取引から来たものかどうかを区別するのは困難だ。
業界関係者によると、最近、仮想通貨の取引をしたためにカードを凍結されたというケースがすでに発生しているという。中国版ツイッター「微博(Weibo)」ユーザーのブロガー「比特派銭包」氏はこれに対し、このようなケースは稀であり、デジタル通貨は国内で「商品」として位置づけられており、売買及び所有は合法であると述べている。
仮想通貨への取り締まりを強化すると同時に、中国では法定デジタル通貨の研究開発も加速している。今年9月、「万向実験室(Wanxiang Blockchain Labs)」が上海で開催した「第5回ブロックチェーン・グローバルサミット」において、「中国証券登記結算公司(CSDC)」総経理の姚前氏はスピーチの中で、中央銀行の発行するデジタル通貨は法定貨幣のデジタル化というだけでなく既存通貨のデメリットを補うものでもあり、同デジタル通貨は将来的に米ドルを超えるだろうと語った。
(翻訳・山口幸子)
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