テンセント、4~6月期売上高が初の5兆円弱に AIで広告とクラウド事業が奏功
中国IT大手の騰訊控股(テンセント)は8月12日、2026年4〜6月期および1~6月期の決算を発表した。4〜6月期の売上高は、前年同期比11%増の2048億元(約4兆9000億円)となり、単四半期として初めて2000億元を突破した。株主に帰属する純利益は、前年同期比0.7%増の560億元(約1兆3000億円)。非国際会計基準(Non-IFRS)ベースの親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同期比9%増の684億元(約1兆6000億円)となった。1~6月期の売上高は、前年同期比10%増の4012億元(約9兆6000億円)。
ゲーム事業は堅調を維持し、4~6月期の付加価値サービスの売上高は、前年同期比8%増の984億元(約2兆4000億円)。このうち国内ゲームの売上高は、前年同期比17%増の473億元(約1兆1000億円)で、「三角洲行動(デルタフォース)」や「VALORANT(ヴァロラント)」などの製品がけん引した。国際ゲームの売上高は、前年同期比1%減(固定為替レート換算では4%増)の186億元(約4500億円)だった。
人工知能(AI)の応用が収益化を加速している。マーケティングサービスの売上高は、前年同期比22%増の436億元(約1兆円)となり、主にAI広告推薦システムの適用拡大により、広告表示量とeCPM(コンプレッション単価)がともに上昇したことが寄与した。フィンテックおよび企業向けサービスの売上高は、前年同期比9%増の603億元(約1兆4000億円)となった。このうちクラウド事業の売上高は、AI関連のGPUレンタル、MaaS、企業向けAIエージェント「WorkBuddy」、コーディング用AIエージェント「CodeBuddy」などが奏功し、20%超の伸びとなった。しかし、同社は現在の計算能力供給が逼迫気味であると述べている。
一方で、AIへの投資がコストを圧迫している。4~6月期の研究開発投資は前年同期比41%増、設備投資は528億元(約1兆3000億円)で、前年同期比176%の大幅増となった。これにより、フリーキャッシュフローは前年同期の430億元(約1兆円)からマイナス138億元(約3300億円)に転じた。
テンセントが7月に発表したAIモデル「混元(Hunyuan)Hy3」は、MoEアーキテクチャを採用。総パラメータ数は2950億、アクティブパラメータ数は210億で、256Kコンテキストをサポートする。世界最大級のAIモデルAPI統合プラットフォーム「OpenRouter」のトークン使用量統計では、すでに世界トップ3に入っており、同社はより大規模なHy4のリリースを年内に計画している。
*1元=約24円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)