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中国の伝統文化で蛇は「小竜」と呼ばれ、「知恵」「吉祥」「長寿」など縁起の良い意味を持っている。巳年の春節(旧正月)を迎え、「蛇」は観光やイベント、文化クリエーティブ製品の中でひときわ目立つ存在となっている。
吉林省長春市にある156万平方メートルの氷雪テーマパーク「長春氷雪新天地」では、氷彫刻と雪像40体余りで構成された「西湖印象区」が観光客に人気の撮影スポットとなっている。
同園の任鵬総経理は「中国の古い民話『白蛇伝』から創作の着想を得て、物語の舞台となった浙江省杭州市にある西湖の美しい風景と建築を雪と氷で再現した。キャラクターとの交流もできる」と紹介。「春節を迎え、多くの中国南部の観光客が東北地方を旅行している。来場者数は日ごとに増え、連休中の1日当たりの平均来場者数は延べ3万人を超える見込みだ」と明かした。
ランタンは中国の春節を構成する要素のうち、最もめでたく縁起の良いアイテムの一つ。同省遼源市動植物園でこのほど開幕した迎春ランタン祭りでは、さまざまな巳年にまつわるイラストを施したランタンが観光客の人気を集めている。遼寧省瀋陽市からやって来た観光客の江禹さんは「無形文化遺産の独特の魅力が感じられ、とても新年の雰囲気がある」と話した。
吉林芸術学院アニメーション学院の矯強副院長は、「蛇」に関する国潮(伝統要素を取り入れた国産品のトレンド)や無形文化遺産は伝統文化の再発掘と再創造であり、流行の要素と組み合わせることで若者の好奇心を刺激し、伝統と革新の中でアイデンティティーと自信を強めていくと指摘する。
消費者の文化的ニーズの高まりから、蛇の要素を取り入れた文化クリエーティブ製品も、市場でより大きなシェアを獲得し、春節観光の新たな目玉となることが期待される。
昨年末、「白蛇伝」からアイデアを得て、北京冬季五輪の公式マスコット「氷墩墩(ビンドゥンドゥン)」に京劇の衣装を着せ華々しく登場した巳年版の「蛇墩墩(ショードゥンドゥン)」の人気は依然として高い。故宮博物院では、所蔵する印章「十二辰鈕章料-玉蛇鈕長方章料」からインスピレーションを得たぬいぐるみセットが大人気となっている。
年越し用品市場を見てみると、剪紙(せんし、切り絵細工)や年画(春節に掛けるめでたい絵柄の版画)、彫刻などには、「蛇」まつわる伝統的な干支(えと)文化が取り入れられているが、同時に現代的なデザイン手法でファッション性も加えられている。矯氏は「創造的に転換し、クリエーティブに発展することで、中国の優れた伝統文化の旺盛な生命力を示している」と述べた。 【新華社長春】
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