ファーウェイが新特許を出願 回転式カメラで真の「全画面スマホ」を実現へ

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各社スマートフォンメーカーはこれまで、究極の画面占有率を追い求めてカメラに関するありとあらゆる趣向を凝らしてきた。

オランダのガジェット系情報サイト「LetsGoDigital」は先日、ファーウェイの新たなスマートフォン機種の設計に関する二件の特許情報について明らかにした。いずれにも全画面ディスプレイと回転式カメラが採用されている。

画像提供:LetsGoDigital

特許図面を細かく見てみると、一機種目のスマートフォンのリアカメラではL型に配置されたトリプルレンズが採用されている。ユーザーがフロントカメラを使用したい場合、左上のレンズが正面に向かって180度回転し、フロントカメラとして機能するというものだ。

二機種目のスマートフォンでは、リアカメラはダブルレンズで、横並びに配置されている。フロントカメラを使用する際には、この二つのリアカメラが同時に180度回転する仕組みとなっている。また二つのレンズのうち一つは、大勢でのセルフィーが可能な広角レンズであると予想されているほか、両機種の背面には指紋センサーが見当たらないことから、ディスプレイ内に指紋センサーを内蔵していると考えられる。また光学モジュールも存在しないため、顔認証技術に関しては若干劣るとみられる。

今回の新たな設計は、従来の横長ノッチ、さらにはパンチホール型や水滴型のノッチを超越し、スライド式カメラと同じく「真の全画面スマホ」を実現するものだ。

とはいえ、ファーウェイによる180度回転型レンズは2015年にリリースされた「honor 7i」ですでに採用済みで、前後自由に回転する1300万画素カメラにより、フロント・リア両方で同画素での撮影を可能にしている。ただし当時は「フルディスプレイ」という概念が一般的になっていなかったため、市場の反応は今一つだった。

画像提供:honor公式サイト

全画面ディスプレイ時代の到来後、ファーウェイのほか、フルディスプレイを初搭載したサムスンの「Galaxy A80」でも回転式カメラが採用されている。フロントカメラを使用する際、スマホのカメラモジュールが素早く上にスライドし、さらにリアカメラが回転してフロントカメラの役割を果たすというものだ。ファーウェイの「ZenFone 6」や以前明らかになったOPPOのレンズ設計に関する特許でも、フロント・リアカメラを共有化するという概念が採用されていた。

画像提供:PBKreviews

LetsGoDigitalは、上記のファーウェイの特許は欧州で出願されており、同社が今後発売予定の新機種「P Smart Z 2020」で採用されると推測している。同社が過去に発表した「Y9 Prime 2019」および「P Smart Z」ではいずれもスライド式カメラが採用されていた。こうした構造について、ファーウェイの公式データによると、12kgの引張強度と10万回の使用耐性があるほか、摂氏マイナス20度から60度の環境でも正常に動作するという。

目下、スライド式カメラは大きな注目を集めていないのが現状だが、回転式カメラは果たして世間の好反応が得られるだろうか。
(翻訳・神部明果)

※冒頭画像はLetsGoDigitalより

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