デジタルヒューマン中国最大手「Silicon Intelligence」、香港上場へ 差別化と収益確保が課題

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デジタルヒューマン中国最大手「硅基智能」、香港上場へ 差別化と収益確保が課題

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デジタルヒューマン中国最大手の「硅基智能(Silicon Intelligence)」が、香港市場への上場準備を進めていることが分かった。コンサルティング会社の灼識諮詢(CIC)によると、同社の2024年の国内シェア(売上高ベース)は32.2%で首位、世界シェアは2位となっている。

硅基智能は2017年設立され、主に人工知能(AI)を活用したデジタルヒューマンによる動画やライブ配信などを提供してきた。大規模言語モデル(LLM)技術の進歩に伴い、同社のデジタルヒューマンは電気通信、金融、医療、教育などの分野で導入拡大が進んでいる。25年6月には、コンテンツ生成の完全自動化を実現した。

目論見書によると、2025年10月末までに同社が提供したデジタルヒューマンは累計8万人。売上高は22年の2億2300万元(約49億円)から24年の6億5500万元(約140億円)へと年平均成長率71.3%で拡大した。一方、純損失は22年が1億1100万元(約24億円)、24年が1億1200万元(約25億円)と赤字続きで、25年1~6月期も829万元(約1億8000万円)の赤字を計上したが、調整後純損益は529万元(約1億2000万円)の黒字となった。純利益率は1.6%だった。

AI技術の急速な進歩により、デジタルヒューマン開発のハードルは下がり続けている。中国では大手企業の参入が相次ぎ、市場競争は一段と激しさを増している。硅基智能は今後しばらくの間、収益の確保とプロダクトの差別化という二重の課題に直面することになりそうだ。

デジタルヒューマンの社会進出を支える。中国AIユニコーン「硅基智能」、シリーズDで数十億円調達

*1元=約22円で計算しています。

(36Kr Japan編集部・茶谷弥生)

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