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次世代電池の本命とされる全固体電池を開発する中国スタートアップ「晶核能源(Jinghe Energy)」がこのほど、天空工場創投基金(Sky Workshop Venture Capital Fund)の主導するエンジェルラウンドで数千万元(数億円)を調達した。資金は製品の商用化に向けた開発や人材採用、海外市場への進出加速に充てる。
晶核能源は、全固体電池セルおよびソリューションの開発を手がけている。創業者の李延涛CEOは、リチウムイオン電池大手の中航鋰電(AVIC Lithium Battery)や吉利汽車傘下の電池企業の設立に関与した、業界の重鎮だ。
全固体電池は高いエネルギー密度と安全性を備え、電気自動車(EV)の「究極の解」と目されてきた。しかし、固体界面における高い電気抵抗や製造コストの増大、複雑な量産プロセスが普及の障壁となっていた。
同社は独自の「界面コーティング技術」によってこの課題に挑む。李CEOは、正負の両極材を硫化物で精密に被覆(コーティング)する技術を開発したと言及。「同じ材料同士の密着性を高めることで、導電率を従来の全固体電池より1桁向上させた」と明かした。2027年末までに、急速充放電の指標となるレートを2C(30分で満充電)まで引き上げる計画だ。
電池の性能を左右する正極材には、一般的になりつつあるハイニッケル系ではなく「リチウムリッチ・マンガン基(LMR)」を採用した。李氏によれば、同材料の活用により、セルのエネルギー密度をガソリン車を圧倒する800Wh/kgまで高めることが可能になるという。
また、製品の活用範囲を広げるため、人工知能(AI)搭載バッテリー管理システム「AI BMS」と第4世代電池パック技術「CTP4.0」を開発した。「AI BMS」は、より高い精度で電池の状態をモニタリングでき、「CTP4.0」は電池パックの空間利用率を高め、製造コストを低減できるという。
さらに竜骨構造を導入し、電池セルの間に2ミリの隙間を設けて充放電時の通気性を確保した。中央には通気性と圧縮性を有する材料を加え、電池パックの構造強度や断熱性、空間利用率を向上させている。
同社は技術開発と並行し、早期の収益化を見込む。すでに商用EV大手メーカー3社やエネルギー企業2社と提携の意向をまとめており、2026年10~12月に製品の車載試験を完了させる計画だ。今後、乗用EVに加え、蓄電システムや「空飛ぶクルマ(eVTOL)」など、高エネルギー密度が求められる3分野をターゲットに定める。李氏は、2027年までに全固体電池の量産化を目指す方針を示した。
*1元=約22円で計算しています。
(翻訳・大谷晶洋)
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