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現在中国では全国民が新型肺炎と戦っている。そこで存在感を示しているのがテック企業だ。36Krは新型肺炎に対抗するため積極的に行動しているテック企業をまとめた。これらの企業は自社の持つ技術的な強みを生かし、各方面に支援を提供している。
1.PALMAP:「全国オンライン問診マップ」をリリース
「図聚智能(PALMAP)」は屋内測位およびナビゲーションと空間のデジタル化技術を主とするAIテクノロジー企業だ。発熱していない患者が病院の外来を訪れたために院内で交差感染の被害に遭うことを防ぐため、同社は全国3000カ所以上の大型医療機関を調査し、患者がワンストップで全国の主要医療機関の公式オンライン問診にアクセスできるように「全国オンライン問診マップ」をリリース。自宅にいながらにして受診できるようサポートしている。現時点で、すでに600余りの医療機関の公式発熱オンライン問診と通常のオンライン問診サービスを収録、今後はより多くの感染症流行地域で医療機関案内サービスを提供する予定だ。
2.思必馳:「スマートロボット」で病状モニタリングと高効率のソリューション
言語・音声関連のAI技術開発を手掛ける「思必馳(AISPEECH)」は新型肺炎の確定例および疑い例について、全国の各「社区(中国独自の地域コミュニティ、行政単位)」が追跡調査する負担を軽減するためのアシスタントロボットをリリース。新型肺炎流行期間において行政機関や医療機関、公益機関に対して無料のAIサービスを提供している。社区のスタッフに代わって大量の居住者へ電話をかけたり、直近の行き先を調査したり、人の行き来を全面調査したりすることができ、健康観察や追跡調査を強化できる。
3.澎思科技:非接触型の高精度検温システム
AIによるセキュリティサービスを提供する「澎思科技(PENSEES)」はAI+IoT分野の強みを生かし、非接触型の検温システムをリリース、遠距離からの体温スクリーニングを可能にした。
従来の検温方法とは異なり、同社の非接触式検温システムは自社開発した顔認証および通行人を対象としたReID(個人認証)技術、赤外線を用いた画像形成による検温方式を採用。検出した体温と被計測者を関連付けられる。30度から45度の範囲内における、多数の対象者に対する中距離からの検温の精度は誤差±0.3度、指定された位置での検温では誤差±0.2度だ。体温スクリーニングでスピーディーな異常発見を可能にし、言語やライトでリアルタイムに警告する。検疫作業の効率と正確性を大幅に向上させ、同時に体温と個人認証の記録をバックグラウンドで同期し、後から追跡することも可能だ。
4.杭州趣鏈科技:ブロックチェーンプラットフォームの構築で支援物資の動向を追う
「杭州趣鏈科技(HYPERCHAIN)」は2月10日、ブロックチェーンを利用して支援物資の動向を追跡するプラットフォーム「善踪」を構築。善踪は全ての支援物資を全プロセスにわたって追跡するほか、必要とされる物資の情報も掲載している。このプラットフォームはブロックチェーン技術の改ざん困難でありトレーサビリティに優れているという特徴を利用している。
5.YOGO ROBOT:深圳で初となるロボット防疫エリアをオープン
「YOGO ROBOT」は2015年に設立。ロボット技術を中心とし、無人配送の実現に取り組むAIテクノロジー企業だ。同社が開発したスプレー式消毒殺菌ロボットと無人配送ロボットシステムは今回の新型肺炎対策で大きな力となっている。
同社の消毒ロボットには以下のような特徴がある。一つはスマートIoTデバイスを通して建物全体がIoTシステムに接続しているため、物理的な接触なしにロボットが建物内を自由に移動できることだ。二つ目は、360度ホログラフィーシステムにより、事前にロボットの消毒経路を設計できると同時に、自動で歩行者を避けたり回避を促す音声を出せることだ。これにより効率よく安全に室内を消毒できる。三つ目は人の流れが集中しているエリアや建物の死角において、ロボットはクラウドを通して自動的に滞留時間を延長、噴霧の濃度を上げることが可能だ。
消毒機能以外にも同社のロボットは建物全体を網羅する無人配送作業を行える。デリバリーや宅配便など一度に4件の荷物を配送できるという。
(翻訳・山口幸子)
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