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101週にわたり世界ランキング1位に君臨したテニスプレーヤー、アンドレ・アガシ氏。テニス界で人気を博した彼は、慈善活動家で教育者という側面も持つ。
アガシ氏は1994年に自身の教育基金を立ち上げ、2000年には学校を設立。これまで25年にわたって教育事業に尽力してきた。
12月6日、教育サービス大手「好未来(TAL Education)」が主催する「未来教育大会(Global Education Summit 2018)」に「アンドレ・アガシ教育基金」の創立者として参加したアガシ氏に伺った。
アガシ氏は教育事業に打ち込む理由を「私自身が教育に救われたからだ」と語る。父の意向で中学を中退して有名テニスアカデミーに入校、すぐに頭角を現したアガシ氏だが、十分に学校教育を受けられず、社会に引け目を感じていたという。その経験を生かして、教育を受けられない子どもに力を注いでいるのだ。
「もっと教育を普及させたい」との思いを胸に、アガシ氏は「アンドレ・アガシ・カレッジ・プレップ・アカデミー」の設立を進めてきた。同校はチャーター・スクール(特別認可校)と呼ばれるもので、運営方式は私立学校と同じだが、公立学校のように教育環境を公平かつ安価に提供する。アガシ氏はこのチャーター・スクールを全て、教育資源が乏しい貧困地区に開設している。
チャーター・スクールの生徒には、米国政府から毎年6000ドル(約68万円)の補助金が支給されるが、年間の学費1万ドル(約113万円)に足りない部分はアガシ氏が負担する。学校の経営コストもかかるため、アガシ氏は資金集めに奔走している。
2000年、アガシ氏は故郷ラスベガスの最貧地区に、自分の名前を冠した学校を設立した。資金集めから教師や生徒の募集まで困難が山積みだったが、同氏は人任せにすることなく自ら取り組んだ。「中学を中退した私が教師を採用するわけだ。それは大変だったよ。当時、学校には1200名が在籍しており、さらに3000名の入学希望者がいた。彼らのことを考えると、絶対に失敗できないと思った」
アガシ氏は学校を設立するほか、教育企業にも出資している。今回のGESで、同氏がイメージキャラクターを務める、シリコンバレー発の英語教育ブランド「Square Panda」が公開された。アガシ氏は「米国では幼児期の読み書き習得が大きな課題だ。中国でも早期の英語教育への注目が高まっている。最新のニューロテクノロジーを取り入れたSquare Pandaの製品を通して、質の高い教育を受けられない子どもたちに学習の機会を与えたい」と述べた。
(翻訳・畠中裕子)
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