中国2位に浮上のネット配車「T3出行」、約200億円を調達 王者DiDiの牙城を揺るがす

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中国オンライン配車最大手の「滴滴出行(DiDi Chuxing)」は今年1月までの約1年半にわたり、サイバーセキュリティに関する法律に違反した疑いで当局の調査を受けていた。調査期間中、同社が新規ユーザーの登録を停止していた間隙を突き、競合他社が事業を拡大し、勢いを増した。

当局の審査終了、中国配車最大手「DiDi」 1年半ぶり新規登録再開が意味するもの

そのうちの1社、「T3出行(T3 Mobility)」がこのほど、シリーズA+で洪泰基金(Hongtai Aplus)などから10億元(約200億円)超を調達した。同社は現在、プレIPO(新規株式公開)の資金調達を進めているという。香港市場や上海・深圳のA株市場への上場を計画しているとみられる。

T3出行は、2019年4月に自動車大手の「中国第一汽車集団(FAW Group)」「東風汽車集団(Dongfeng Motor)」「長安汽車(Changan Automobile)」が共同設立したオンライン配車プラットフォームで、本社を南京市に置く。21年10月に実施したシリーズAでは、中信集団(CITIC Group)やアリババグループ、テンセントなどから77億元(約1500億円)を調達した。中国のオンライン配車企業が2018年以降に実施した資金調達としては最高額だった。

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T3出行は23年6月、設立後4年間の実績を披露した。現在は、中国118都市で事業を展開しており、1日当たりの配車件数は300万件余り、登録ユーザー数は累計2億人を突破、登録ドライバー数は110万人を超えているという。22年の累計配車件数の伸び率は業界トップ、市場シェアは2位だった。

*2023年8月12日のレート(1元=約20円)で計算しています。 

(36Kr Japan編集部)

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