農業用ドローン開発の中国「XAG」、無人で稲の収穫を実施 日本の農場でも活躍

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中国の農業生産方式はここ数年、人工知能(AI)やビッグデータ、インダストリアルインターネット、第5世代移動通信システム(5G)など次世代の情報技術(IT)の成熟に伴って大きく変化し始めた。ITが農業生産現場や経営・管理、サービスなど産業全般で普及するようになり、コスト削減や効率向上など、グリーン(環境配慮型)で安全な農業を実現している。

農業用小型無人機(ドローン)開発大手の広州極飛科技(XAG)は先月末、広東省広州市黄埔区にある無人農場「超級農場」で稲の収穫を行った。同農場では種まきから収穫まで、無人の収穫機や巡回機、播種機などスマート農機をフル活用し、ほぼ人手なしで農作業を実施、今年の早稲生産量は1ムー(約667平方メートル)当たり514キロに上った。またドローンを使って種まきをした区画では、田植え期のコストが従来の農機を使った頃に比べて1ムー当たり118.7元(1元=約20円)減って141.3元となり、45.7%のコストダウンを実現した。

関連責任者によると、同社は新疆ウイグル自治区の綿花畑でも北斗ナビゲーションシステム(BDS)を利用したデジタル農業プラットフォームを構築しており、畑の土壌センサーや気象観測施設、農事記録装置などを組み合わせて、3千ムー(200ヘクタール)の畑を基本的に2人だけで管理する体制を実現している。

中国のスマート農業用製品は世界に進出しつつある。同社の製品はすでに57の国と地域で販売されており、米国や日本、オーストラリア、スイス、英国などで活用されている。日本には2017年に進出し、日本の農業が直面する高齢化や労働力不足などの課題に照準を合わせ、農業用ドローンや無人農機などのスマート農機を続々と発売している。

海外担当者によると、同社の農業用ドローンは兵庫県の水田で種まきや農薬散布、施肥などの農作業をサポートし、日本の稲作が直面する労働力不足を緩和し、効率を高めているという。また、愛媛県や山形県、長野県などのスイカ畑や果樹園では同社の無人農機が農薬散布や授粉作業などを行い、果樹園経営者に的確で効率的な管理プランを提供するなど、生産コストを抑えた良質な果物栽培を可能にしている。(新華社広州)

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