ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン（VW）グループの中国法人、大衆汽車集団（中国）はこのほど、中国の電気自動車（EV）メーカー、小鵬汽車（Xpeng Motors）と共同開発するVWブランドの新車種を2026年に安徽省合肥市で生産すると発表した。VWと小鵬汽車は23年7月、中国の中型車市場をターゲットとしたVWブランドのEV2モデルを共同開発することで合意した。VWは小鵬汽車に7億ドル（1ドル＝約148円）を出資し、小鵬汽車の株式4.99％を取得するという。
　

独VW、中国新興EV「小鵬汽車」に約980億円出資　EV2車種を共同開発へ

新車種の共同開発は、VWが合肥に設置した研究開発拠点、大衆汽車（中国）科技（VCTC）が担い、生産も合肥で行う。VWは合肥に、VCTCをはじめ、大衆汽車（安徽）（VWA）、大衆汽車（安徽）零部件（VWAC）を含む効率的なインテリジェントコネクテッドビークル（ICV）の産業クラスターを構築している。合肥はVWの中国におけるイノベーションと成長の重要なエンジン、さらにはグローバルな中核技術連携の集積地になりつつある。
　
大衆汽車（安徽）のアーウィン・ガバルディ最高経営責任者（CEO）は、VWと小鵬汽車の協力プロジェクトを合肥で実施することを誇りに思い、VWはこれまでに合肥で研究開発、供給網、生産、デジタル販売、アフターサービスがそろった自動車産業のバリューチェーンを構築していると表明。合肥の生産能力をさらに引き上げ、合肥の産業クラスターを中国市場に特化したスマートEVの開発、生産のための強大な拠点にする考えだと説明した。「『安徽スピード』をもって、2年後の納車が可能と信じている」との自信を示した。（新華社北京）