ティードリンク中国3位の「茶百道(ChaPanda)」、ついに香港上場 先行き懸念か初日終値は公募割れ

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ティードリンクチェーン「茶百道(ChaPanda)」を運営する四川百茶百道実業(Sichuan BaiCha BaiDao Industrial)が4月23日、香港証券取引所への上場を果たした。

上場初日の株価は、公募価格の17.5香港ドル(約350円)から一時38.29%下落し、12.8香港ドル(約260円)で取引を終えた。時価総額は189億香港ドル(約3800億円)となった。

2008年に設立された茶百道は、ここ数年で最も急成長を遂げたティードリンクチェーンとして投資家の注目を集めていた。23年6月、茶百道は設立後初めての資金調達で9億7000万元(約200億円)を調達した。業界ではここ数年で最大規模の資金調達だった。

資金調達後の評価額は180億元(約3800億円)となり、すでに香港取引所に上場していた同業「奈雪的茶(NAIXUE)」の当時の時価総額を大きく上回った。

茶百道は店舗網を急拡大しており、24年4月5日時点の店舗数は8016店に達している。業績も比較的好調で、23年の売上高は前年比34.8%増の57億400万元(約1200億円)、純利益は19.27%増の11億5100万元(約230億円)となっている。市場シェアは22年の6.6%から06.8%に増加し、「蜜雪氷城(MIXUE)」と「古茗(Good Me)」に次ぐ業界3位のティードリンクチェーンとなった。

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直営モデルを採用する奈雪的茶とは異なり、茶百道はフランチャイズモデルで店舗網を拡大しており、約8000店舗の99%以上がフランチャイズ加盟店となっている。典型的なBtoB企業として、消費者と直接向き合うというよりも、フランチャイズ加盟店を直接的な顧客としてきた。実際、売上高の9割以上をフランチャイズ加盟店に対する商品や設備の提供が占めている。

フランチャイズモデルは茶百道の急成長を促したが、サプライチェーン管理の点で新たな課題を突きつける結果となった。ここ数年は食品の安全性に関わる問題が頻発しており、「飲み物に異物が混入していた」「商品が腐っていた」「スタッフの態度が悪すぎる」といったクレームも寄せられていた。これらの問題が、同社の先行きが懸念される大きな要因となっている。

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*2024年4月24日のレート(1香港ドル=約20円、1元=約21円)で計算しています。

(36Kr Japan編集部)

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