中国新興、ヒューマノイド向け半固体電池投入 稼働時間2~3倍に
中国で人型ロボット(ヒューマノイド)の実用化が進むなか、稼働時間の短さが新たな課題として浮上している。現在、量産されているヒューマノイドの連続稼働時間は2~4時間程度にとどまり、多くの工場で一般的なシフト時間をカバーできない。充電時間や給電効率、バッテリーの安全性も普及を左右する要素とされる。
中国の電動化システムメーカー・均恩新能源は、こうした課題に対応する新たな電源ソリューションの開発を進めている。同社は中国の自動車部品大手・均勝電子(Joyson Electronics)と全固体電池メーカーの恩力動力(Enpower)が共同出資で設立した会社で、次世代電池を活用したロボット向けのエネルギーソリューションを展開している。同社は、7月開催の「世界人工知能大会(WAIC 2026)」で、ヒューマノイド向けの固液混合型半固体電池パックや双方向ワイヤレス給電システムを発表した。
均恩新能源の徐偉総経理は、ヒューマノイドには稼働時間の短さに加え、可搬重量や内部スペースの制約、高負荷動作時の大電力需要など複数の課題があると指摘。その中でも、実用化の鍵を握るのは「稼働時間」と「バッテリーの安全性」の2点だと説明する。
同社によると、ヒューマノイドの稼働時間を延ばすには、電池だけでなく、モーター効率や運動制御アルゴリズム、エネルギー管理などを含めた総合的な最適化が不可欠という。現在はバッテリー交換方式、半固体電池、固体電池の3つを軸に技術開発を進めており、短期的にはバッテリー交換方式、中期的には半固体電池が有力な選択肢になるとみている。一方、固体電池については量産体制の確立やコスト低減に時間を要するとみられる。
今回発表した半固体電池パックは、エネルギー密度が300Wh/kgを超え、一般的なリン酸鉄リチウムイオン電池の約2倍に達する。同社によると、電池サイズを変えずに連続稼働時間を2~3倍に延ばすことが可能で、2026年4月から量産出荷を開始している。
(36Kr Japan編集部)