中国「朱雀3号」、着陸脚で地上に帰還 中国初のロケット陸上回収に成功

中国の民間宇宙企業「藍箭航天(LandSpace、ランドスペース)」が開発した再使用型運搬ロケット「朱雀3号(Zhuque-3)遥2」が8月19日午前7時35分、甘粛省東風商業宇宙イノベーション試験区から打ち上げられた。2段目は衛星「鴻鵠03」を予定軌道に投入し、1段目も予定通り帰還して甘粛省民勤県の朱雀3号着陸場に軟着陸。「軌道投入+回収」の双方に成功した。

中国が軌道投入能力を持つ運搬ロケットの1段目を陸上で回収したのは今回が初めて。また、着陸脚を使った方式による1段目の回収に成功したのも中国初となり、朱雀3号は回収技術の実証段階から、実用的な再使用に向けた実証段階へ一歩前進した。

これに先立つ7月10日には、大型運搬ロケット「長征十号乙(Long March-10B) 」が、世界で初めて海上のネットで機体を捕獲する方式で1段目の回収に成功。今回の朱雀3号は着陸脚による陸上回収を実現し、中国はネット捕獲方式と着陸脚方式という2種類の再使用技術方式に成功した。

中国の長征十号乙、世界初の「ネット回収」方式で初飛行成功

朱雀3号はランドスペースが独自開発した次世代の再使用型液体酸素・メタンロケット。全長66.1メートルで、機体には主にステンレス鋼を採用する。1段目には液体酸素・メタンエンジン9基を搭載し、帰還時の姿勢制御に使うグリッドフィンと着陸脚を備える。今回のミッションでは、「液体酸素・メタン+ステンレス製機体+垂直回収」という技術方式の工学的な実現可能性をさらに検証した。

朱雀3号は2025年12月の「遥1」による初飛行で軌道投入には成功したものの、1段目は地上約3.3キロメートルの着陸点火段階で異常燃焼が発生。着陸場の端に落下し、回収には失敗していた。それから約8カ月で、遥2が前回果たせなかった重要な一歩を成し遂げた。

ランドスペースは現在、上海証券取引所のハイテク企業向け市場「科創板(STAR Market)」への新規株式公開(IPO)に向けてラストスパートに入っており、上場審査は質疑応答段階に入っている。

同社は今後、今回回収した1段目を使った再飛行試験を半年以内に実施する計画だ。打ち上げと回収に成功した次の焦点は、回収した1段目を再飛行させられるかどうか。「打ち上げ・回収・点検・再使用」という一連のサイクルの確立を目指す。

朱雀3号は軌道に、回収は次へ──中国版スペースX「藍箭航天」、IPO始動

(36Kr Japan編集部)

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