アリババも戦略出資のAI洗車「1KMXC」が新たに90億円を調達 無人化により黒字店舗が9割超

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AIを活用した無人洗車で知られる「1KMXC(駅公里智能)」が、シリーズC3で「鍇明投資(Clearvue Partners Consulting)」から3000万ドル(約32億円)を調達し、技術開発、店舗開拓、ブランド構築に活用すると発表した。

1KMXCは 2019年に5回にわたり資金調達を行い、総額は8億元(約120億円)を越えた。その内訳は、1月にIT巨頭のアリババグループがシリーズBで戦略投資、4月には「酉金資本(Regent Capital)」がシリーズB+で投資、また「人保資本股権投資(PICC Capital Equity Investment)」がシリーズC1で2億元(約30億円)を戦略投資、「大鉦資本(Centurium Capital)」がシリーズC2としてさらに2億元(約30億円)の投資、そして鍇明投資のシリーズC3の投資という順になる。

こうした潤沢な資本の流入は、洗車設備の設置網が広いこと、高い技術能力、黒字店舗の比率が高いことなどに起因している。1KMXCは浙江省、安徽省、江西省、江蘇省、広東省、広西自治区、陝西省、上海市、北京市、天津市など21の省と市で1400店舗を運営、250万の顧客を擁し、サービス提供数は月平均100万件である。今年、店舗数は3500になる見込みだ。

中国の無人洗車企業は通常、サプライチェーンの川上業者から洗車設備を購入し設置してもらい、川下の代理業者に委託して迅速な拡張によるネットワーク効果を狙う。しかし中間に位置する運営企業自身が自主開発能力を持たず、中核技術やサプライチェーンとも無縁なため、生産とメンテナンスのコスト管理ができず、自主的に設備の世代交代を促すこともできない。

このネックを解決すべく、1KMXCは洗車設備の自主開発、中核技術とサプライチェーンの把握を目標に、昨年1億5000万元(約23億円)を投じて技術研究センターを設立、マシンビジョン、空気力学、液体循環、自動運転などの研究を始めた。またサプライチェーンのスマート化のための工場を4カ所に設置した。

QRコードで決済し、洗車を開始する

1KMXC本社はクラウド管理により生産工程と精度を正確に把握し、AI技術を活用して品質検査を行う。またスマート在庫システムが1万6000SKUに対してクラウド管理を行い、各所に設置された設備のフォローアップを行って部品の摩耗をモニタリングする。そして何らかの異常が生じると直ちにメンテナンス部門に通報が出される。このように、開発、生産、組立、運用、メンテナンスというライフサイクル全体に及ぶ完全に自給自足のスマート管理が実現した。

スマート工場は自動生産で、月間生産能力は約300台と、業界平均の20~30台をはるかに超える。設備の開発、洗車制御プログラム、IoT(モノのインターネット)技術など、1KMXCは独自の知的財産権を有している。新たなステーションの建設も、モジュール化されているため、設置とテストを含め4時間で完了する。

1KMXCの黒字店舗率は92%と高いが、これは遠隔運営によるところが大きい。中央制御AIにより一人当たり300台の設備の制御ができ、廃水や排気の遠隔制御も可能だ。メンテナンスや部品交換の必要がある場合、1KMXCのサプライチェーンが24時間以内に対応、全ての部品に個別番号による追跡が可能で、品質が保証される。

同社は昨年5回にわたる資金調達の結果、多くの有用なカードを手にした。アリババの戦略投資のおかげでタオバオの顧客群が利用可能になっただけでなく、アリババのオフライン顧客である百貨店チェーン「銀泰百貨(Intime Department Store)」や大型スーパー「大潤発(RT-MART)」との関係もでき、不動産管理企業「碧桂園物業(Country Garden)」などとも戦略提携関係を結ぶことができた。さらに「天猫(Tmall)」が認証した全国5万店舗に及ぶカーメンテナンスショップ「天猫車站」の無人洗車へのアップグレードも実現し、アフターサービスにおける提携関係も確立した。人保資本股権投資からのシリーズC1の投資を受けてからは、同保険の加入者の洗車サービスを提供し、保険更新者には追加サービスを提供するなどの業務提携を行っている。

(翻訳・近藤)

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