進化するWeChatの動画機能   モーメンツから60秒の投稿が可能に

36Kr Japan | 最大級の中国テック・スタートアップ専門メディア

日本最大級の中国テック・スタートアップ専門メディア。日本経済新聞社とパートナーシップ提携。デジタル化で先行する中国の「今」から日本の未来を読み取ろう。

大企業注目記事

進化するWeChatの動画機能   モーメンツから60秒の投稿が可能に

原文はこちら

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録

続きを読む

WeChat(微信)の動画投稿用アカウント「視頻号」は全面的なアップデートを経て、ユーザーが視頻号を利用して撮影した動画をモーメンツ上で共有できるようになった。このたび、さらに機能が拡張され、モーメンツから直接視頻号へ繋がるリンクが設置された。

モーメンツの投稿画面には、以前から「カメラ(写真あるいは動画を撮る)」、「アルバムから写真または動画を選ぶ」という2つのメニューが存在していたが、最近「視頻号を利用して60秒の動画を投稿する」という新機能が追加された。。現在、この新機能はテスト中とのこと。

モーメンツ投稿画面の「動画アカウント(視頻号)を利用して60秒の動画を投稿する」メニューのスクリーンショット 
画像:ユーザー提供

視頻号へのリンクは、メニュータブ「発見(発現)」の中でモーメンツへのリンクのすぐ下に設置され、8月には視頻号で投稿された動画をモーメンツ上で共有する機能が追加された。これに加えて、モーメンツの投稿画面から直接視頻号を利用した投稿ができるようになったことで、視頻号とモーメンツの相互アクセスがより緊密になった。

実際に利用したユーザーによると「視頻号を利用して60秒の動画を投稿する」をタップすると、自動的に視頻号のページへ跳ぶ。そこで撮影、編集、投稿を行うと画面の下部に「モーメンツで共有する」というアイコンが表示され、これをタップするとモーメンツ上に60秒以内の動画を投稿できる。

WeChatは以前、一時的にテンセント傘下のショート動画アプリ「微視(WeShow)へのリンクを設けたことがあった。2018年9月、モーメンツの投稿画面の、現在の視頻号へのリンクと同じ位置に「微視で撮影する」というリンクが設置され、ユーザーはモーメンツから直接、微視の画面へ飛んで動画撮影を行い、撮影した動画をモーメンツで共有することができた。画面遷移のプロセスは今回とほぼ同じだが、「微視で撮影する」というメニューの下には「プロモーション」という文字が小さく表示されていた。

2018年9月、モーメンツの投稿画面の「微視で撮影する」メニュー

当時、テンセントはモーメンツ上で微視の動画を配信するには制限を設けており、微視で認証済みのアカウントを利用した場合のみモーメンツ上で共有して動画を再生することができ、それ以外のアカウントの場合は動画へのリンクを共有できるだけだと説明した。2018年12月、投稿画面から微視へのリンクが削除された。テンセントによると、微視へのリンクはもともと期間限定のプロモーションであり、その期間が終了したためリンクを削除したとのことだった。

WeChatの視頻号には上述のような制限はなく、期間限定のプロモーションという表記もない。モーメンツという重要な場所にリンクが設置されたことで、視頻号のアクティブユーザー数は増えるだろう。6月22日、テンセントの張小竜(Allen Zhang)高級副総裁が参加するグループチャットの内容が流出したが、その中で張氏は動画アカウントのDAU(デイリーアクティブユーザー数)が2億人を超えたと述べている。

視頻号の最も重要な機能追加は同じく6月に行われており、アプリ画面の上部に「フォロー、友達、人気、近くの動画」というカテゴリーが追加された。その中でも「友達」がハートマークとともに中心に位置している。

これはWeChatがこれまで同様「ソーシャルシェアリング」に大きな力を発揮していくことを意味する。この新しい機能追加により「互いに動画を『いいね』し合う」グループが大量に出現しており、ユーザーはこぞって自分の動画をアピールしている。共有という方法によって、プラットフォームからのアクセス数に頼らずに自力で動画への評価を獲得することが可能だからだ。

8月にはモーメンツ上で動画を共有する以外にも、パソコン版WeChatで動画アカウントを管理する機能、DM(ダイレクトメッセージ)、プライベートアカウントの設定、動画表示画面で下にスワイプするとさらに新しい動画を見られる機能などが次々と追加された。

動画アカウントの8月の機能更新 36Krによるまとめ

今年1月にテンセントが視頻号の内部テストを行って以来、その機能はますます充実し、細分化されている。12億人のMAU(月間アクティブユーザー数)を抱えるWeChatにとって、アクセス数は最大の問題ではなく、どのようにユーザーとクリエイターをリードし、共に健全かつ面白い動画コンテンツエコシステムを構築していくかが一番のカギとなる。(翻訳・普洱)

原文はこちら

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録

関連記事はこちら

関連キーワード

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録