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12月8日、中国IT大手バイドゥ(百度)は自動運転オープンプラットフォーム「Apollo」の自動運転、スマートモビリティ、スマートIoV(クルマのインターネット)技術の開発および今後の実用化計画を発表した。
2017年に始まったApollo計画は、商業化が急務だ。
進む技術開発と広がる提携先
今回、自動運転、スマートコックピット、スマートマップ、スマートクラウドの4大製品を含むソリューションが発表された。
スマートドライビングでは、現在中国で唯一のL4技術をベースにした自動運転ソリューション「ANP(Apollo Navigation Pilot)」を発表。ANPは高速道路と都市の環状線のほか、都市の道路でも使用可能だ。
バイドゥの自動バレーパーキング(AVP)は自動車大手「広州汽車集団(GAC Motor)」、「長城汽車(Great Wall Motor)」、新興EVメーカー「威馬汽車(WM Motor)」などと提携してすでに量産を開始。バイドゥ副総裁兼自動運転事業総経理の李震宇氏は「今後3~5年でApolloのスマートドライビング技術は100万台に搭載される」と予想する。
現在、Apolloスマートコックピットは自動車メーカー70社以上の600車種で展開しており、バイドゥの車載OSはすでに100万台に搭載されている。市場調査機関「IHS Markit」のレポートによると、2020年バイドゥの車載OSのシェアは新車スマートカー市場でトップだった。
今回、バイドゥは対話式AI オペレーティングシステム「DuerOS(小度助手)」と地図アプリ「百度地図(バイドゥマップ)自動車版2021」も発表。IoV事業部総経理の蘇坦氏は、2023年までに1億台以上にApolloのIoV技術が搭載されると予想する。
また、バイドゥは北京での無人走行試験の許可を取得したと発表。バイドゥが北京および湖南省長沙市で行った無人運転試験はすでに5.2万キロを超える。
自動運転タクシー「Apollo Go」が世界各地で展開するRobotaxiとRobobusの乗客は、21万人を超えた。
バイドゥはこのほど、ネット配車サービス「首汽約車(Shouqi Limousine & chauffeur)」と配車プラットフォームを立ち上げる。今後3年間でApollo Goを30都市に広げる計画だ。
このほか、Apollo X計画も発表。貨物輸送企業「獅橋(Lionbridge Logistics)」と共同で自動運転による貨物輸送サービス企業を設立する。
商業化の長い道のり
今年10月、Robotaxiは北京でサービスを開始。湖南省長沙市、河北省滄州市ではそれ以前からサービスを展開している。
このほか、バイドゥは世界初の量産可能な自動運転コンピューティングプラットフォーム「ACU(Apollo Computing Unit)を運営する。また、路車協調システムは今年4月にローンチ。同システムは現在、北京、長沙市など約20都市で実用化されている。
スイス最大の銀行UBSは、2030年までに世界のRobotaxiの市場規模は2兆ドル(約200兆円)を超えると予想。しかし、収益化の前提は巨額投資だ。
現在Robotaxiはまだ収益化には至っていない。自動運転の実用化で先を行くWaymoも売上高は1万ドル(約1000万円)程度だ。
自動運転の長期にわたる開発と巨額の投資はキャッシュフローに影響を及ぼし、今年第3四半期(7~9月)にバイドゥの財務状況は好転したが、キャッシュフローは悪化した。
しかし、バイドゥも無人運転の新たな実用化を模索中だ。今回の獅橋との提携は、炭鉱、港湾、空港などでの実用化が期待される。
(翻訳・二胡)
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