共働き世帯のニーズとらえたスーパー、団地入口に出店し人気

中国の生鮮EC市場は2016年に950億元(約1兆5400億円)に拡大し、生鮮食品市場全体の7%を占めるまでになった。2020年には15~25%までシェアを伸ばすと予想される。

アリババ系の盒馬鮮生 (Hema Xiansheng)、百聯集団が運営するRISO系食、テンセントの超級物種、京東系の7Fresh、美団系の掌魚生鮮など大手が次々と参入し、生鮮食品業界全体が大きな転換期に突入している。一方で、スーパーマーケットなど実店舗の必要性も今後数年は変わらないだろう。

花様菜場の店内

2015年に設立された「花様菜場」は生鮮食材市場の出店者と消費者をつなぎ、オンラインで受注した商品を宅配するサービスを展開してきたが、2017年9月に杭州市で第1号店舗を開店。200平米の店舗で1500品目の商品を扱っている。創業者でCEOの黄欣氏は直営店出店について、「人が行き交う集合住宅や団地の入り口に出店することで、街中の市場や大型スーパーよりも手軽に利用できる小売店を目指す。また、自社店舗を構えることで消費者個々の需要に応えるサービスを提供できると考えている」と話した。

同社初の実店舗は消費やサービスに関するマーケティングの場とも言える。今後も住宅街に店舗を構え、各地域の需要に応じたサービスを展開していく。

花様菜場の店内

ITを活用した生鮮スーパー市場は、銭大媽(京東系)、生鮮伝奇(セコイア・キャピタル系)、康品匯(美団系)など競合も少なくない。黄欣氏は「サプライチェーンや価格など個々に強みがあるだろうが、我々が入る余地はあり、カスタマイズ・サービスで勝負していくことになる」と話した。

花様菜場の店舗には加工済み食材キットを扱う売り場が設けられている。洗ってカットした食材を組み合わせてあり、火を通せば一品できあがる商品だ。サラリーマン家庭が、調理時間20分以内で一汁三菜の食事を準備することを想定している。すでに100品目ほどがあり、売り上げの30%を占める人気商品だ。

食材加工は店内で行っているので、顧客は自分の好みに合わせ、食材の量やバランスを指定できる。将来的にはオンラインでも細かな指定ができるシステムを構築する。

花様菜場の食材キット

商品の供給については卸売市場や生産者、養殖場と提携し、生鮮食品の5割は直接仕入れ、2割はOEMとなっている。オンラインで扱う商品も将来的に、青果市場からではなく直営店からの配送に切り替えていく。

花様菜場の公式データでは、オンラインサービスの受注件数は1日平均170件、客単価は82元(約1300円)。実店舗の来客数は1日平均300人、客単価は37元で、すでに黒字に転じている。

本社は杭州市。社員数は17人で、これまでにエンジェルラウンドで300万元、プレAラウンドで1000万元クラスの調達実績がある。

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