受注生産から自社ブランド構築へ。美容家電「TYMO」、米市場で好調

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受注生産から自社ブランド構築へ。美容家電「TYMO」、米市場で好調

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美容家電ブランド「TYMO」がこのほど、シリーズAで数千万元(数億円)を「零一創投(01VC)」から調達した。調達した資金は主にヘアケア製品の開発、製品ラインナップの拡充、米国市場の開拓に充てる。

TYMOは2019年に米国で販売を開始した。グローバルなファッションテックブランドとして、ヘアケア製品を扱う。ブラシ型のマイナスイオンヘアアイロン、自動カールアイロン、ドライヤーなど約10のSKU(商品の最小管理単位)があり、価格は300~1000元(約5000~17000円)の中・高価格帯で、20以上の国と地域で販売している。ブラシ型ヘアアイロンの販売台数はアリババ傘下のECモール「天猫(Tmall)」やアマゾンのマイナスイオンブラシ部門のトップで、今年は50万台以上の販売を見込む。

TYMO創業者の祁淼(Timo Qi)氏は、中国の工場がOEM(相手先ブランドによる生産)からODM(相手先ブランドによる設計・製造)、最終的にはOBM(自社ブランド製品の製造)に転換していることに注目。この流れに乗り、ブランディングに注力して自社ブランドで越境EC事業を展開している。

祁氏はヘアケア製品を選んだ理由について「米国のパーソナルケア製品市場は約1000億ドル(約11兆円)規模で安定して成長しているうえ、ヘアケア家電は両極化が進んでいる。パナソニック、ダイソンのような高級ブランドの価格は1000元(約1万7000円)以上だが、REVLONのように基本的な機能だけにとどめた製品は100元(約1700円)ほどだ。海外から参入してきたブランドは知名度が低く、ミドルレンジ以上でコストパフォーマンスの高いブランドが少ない」と話す。

TYMOは製品仕様の決定、サプライチェーン管理、ブランド運営にこだわりがある。

製品仕様は、市場調査や専門家の経験に依存せず、販売データに基づいてユーザーの需要を判断して決定する。

サプライチェーンの管理もTYMOの中核的競争力の一つだ。同社は小型家電の大手サプライヤーと提携する。製品の開発や改良は工場と共同で進め、速やかに販売につなげている。

ブランド運営では、ヘアケア分野を専門とする海外のインフルエンサーに同社製品を使用した感想をソーシャルメディアに載せてもらい、口コミを広げる。YouTube、Instagram、Tik Tokなどで活躍する数千人のインフルエンサーがTYMO製品を紹介し、この2年間でブランドの露出回数は2億回を超えた。

画像提供: TYMO

販売はアマゾン、Instagramのほか、米家電量販店BestBuy、米格安スーパーTargetなどの実店舗で行っている。

20年以降、中国の小型家電市場は急速に成長し、TYMOも中国市場の開拓を図る。天猫、ソーシャルEC「小紅書(RED)」で販売し、間もなくコストコなどでも取り扱う。

今年下半期にはヘアケア家電や美容家電で6~7の新製品を発売し、製品ラインナップをヘアケア、美容、オーラルケア、ボディケアの4カテゴリーに広げる計画だ。

(翻訳・二胡)

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