レノボが主要ターゲットを法人から個人にシフト。5G時代のPC業界再編へ先手

PCメーカー大手レノボ(聯想集団)は、自社イベント「聯想創新科技大会(テックワールド)」で、今後の業務の柱を法人向け製品からコンシューマー向けにシフトしていくと表明した。

コンシューマー向けの3つの新方針

市場の需要に応じてノートPCの軽量化、薄型化、ハイパフォーマンス化に力を注いできたレノボ。コンシューマー向けの量産型プロダクトは主に、以下の4ブランドから構成される。

ideapad:学生や新社会人など若年層向け
YOGA:コンシューマー向けプレミアムブランドで、企業エグゼクティブ向け
LEGION:ゲーマー向け
Blasoul:独立したブランドで、プロゲーマー向け

コンシューマー向けの展開で、レノボは製品のイメージ戦略、オンライン販売の強化、ファンコミュニティ形成に取り組んできた。

1)製品のイメージ戦略
アップルを例外としたほとんどのPCメーカーは製品構成が複雑なうえ、無味乾燥なアルファベットや数字を羅列した製品名を採用しているケースが多い。しかし、オンライン顧客にとっては、理解しやすいコンセプトや、商品のイメージが湧くブランド戦略が重要だ。

2)オンライン販売で統一価格を導入
レノボは2017年から、オンライン販売の全プラットフォームで同時発売、統一価格を実施した。消費者はレノボ公式サイトをはじめ、京東商城(JD.com)、天猫(Tmall)、蘇寧易購(Suning.com)など各ECを巡回して、発売日や価格を比較する必要がなくなった。

3)ファンコミュニティ形成
プロダクトに関する情報交換や、リクエスト伝達の場として、レノボはファンコミュニティ「聯萌」を運営している。現在の会員数は6000万人、月間アクティブユーザー数は1000万人で、2019年3月末までに会員数1億人を目標としている。ロイヤルティの高いユーザーから直接意見を吸い上げ、新製品の開発や設計につなげるだけでなく、顧客との長期にわたるリレーションを築くことが目標だ。

さらに、レノボはプロダクトを直接体験できる体験型店舗を拡大している。過去4カ月で全国に300店を設けたが、年末までに1000店に拡大する目標だ。

上記のようなオンラインでのプロモーションや、コンシューマーとの双方向のコミュニケーションで成功をおさめた代表格といえば、スマホメーカーのシャオミ(小米科技)だ。レノボの張華副総裁もシャオミの戦略を絶賛しており、レノボは同社の成功モデルに倣ったと考えられる。

さらに、細分化した製品群からフラッグシップモデルを立てて、ユーザーへの印象を固める手法も追随していくようだ。

元幹部のレノボ復帰

2017年5月、元執行副総裁の劉軍氏がレノボに復帰したことも大きな転機となった。劉氏の復帰後、2四半期連続で黒字を実現したほか、今年になって株価は17%も上昇している。劉氏が復帰して最大の変化は、「イノベーションがルーティンワークに取って替わった点だ」と張華副総裁は述べた。

「5G時代にPC業界の再編が起こる」

業界構造を一新させると言われる「5G(第5世代移動通信システム)」時代の到来に対しても、すでに技術体制を整えているという。

中国のスマホ市場では、ローカルの新興メーカーが名だたる海外メーカーを軒並み駆逐した。張華副総裁は、5G時代の到来後、PCでも同様の現象が起こると予測する。
(翻訳・愛玉)

日本企業のDXを促進するプラットフォーム「CONNECTO」
無料コンテンツ公開中

最新記事