吉利傘下の空飛ぶ車「AE200 X01」、試験飛行完了 都市部の空中移動が進む中国

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【新華社北京2月8日】中国自動車大手の吉利控股集団は5日、傘下の空飛ぶ車メーカー、沃飛長空が独自に開発した5人乗り純電気空飛ぶ車AE200 X01が23年の初めての試験飛行を無事完了したと発表した。同社は中国で比較的早くから空飛ぶ車の研究開発に手掛ける企業の一つとなっている。

中国工程院の項昌楽院士(アカデミー会員)率いるチームは2022年11月、2人乗りのスマート分離式空飛ぶ車のプロトタイプを公開。自律垂直離着陸飛行装置、スマート操作コクピット、自動運転シャシーの3つの独立したモジュールからなる分離式構造を採用している。

都市部の交通渋滞が日増しに深刻化する中、「空飛ぶ車」は移動手段の変革方向だとみられる。中国交通運輸部が22年、「交通分野科学技術革新中長期発展計画綱要(2021~35年)」を発表、空飛ぶ車の技術開発、航空機と自動車の融合、飛行と地上走行の自由な切り替えなど、新型移動手段の研究開発を進める方針を示した。

業界関係者によると、都市部の空中移動は未来の都市交通の重要な構成部分で、主に電動垂直離着陸機を利用して都市内または都市間の人員や物資の低空・短距離輸送を行う。都市部の交通圧力を大幅に緩和し、人と物資をより効率的かつ安全で輸送できる。

清華大学通用航空(ゼネラルアビエーション)技術研究センターの張揚軍主任は、空飛ぶ車が道路を地上から低空へと広げ、陸空一体の立体交通を形成することが、従来の交通・移動や輸送手段を覆すだろうとの認識を示した。

世界の空飛ぶ車のメーカー数は現在までに160社を超え、主に米国と欧州に集中している。欧州航空機大手のエアバス、米航空機大手ボーイング傘下のオーロラ・フライト・サイエンス、英自動車メーカーのアストンマーティンや中国の吉利集団、自動車メーカーの小鵬汽車、IT大手のテンセント、小型無人機(ドローン)メーカーの広州億航智能技術(イーハン)などが関連事業を展開している。

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