「上有天堂、下有蘇杭」、アジア大会の開催地・杭州の魅力とは

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第19回アジア競技大会(杭州アジア大会)は中国浙江省杭州市で23日に開幕する。いにしえと現代が入り混じり、にぎやかさと静けさが共存する都市。大会を目前に控えた杭州に足を踏み入れてみよう。

杭州は秦王朝が県を置いて以降、2200年余りの歴史を刻んできた。山を背にして水に臨む美しい風景を持ち、自然景観と人文景観が融合した場所として知られる。現在は活気あふれる現代都市であり、中国の重要な経済、文化、観光の中心地の一つとなっている。
杭州の美しさを語る上で西湖は欠かせない。杭州の象徴であり、同市で最初に世界遺産に登録された場所でもある。湖には三つの小さな島があるほか、古建築や庭園も多く、船で遊覧しても湖畔を散策しても清々しい気分になれる。

京杭大運河

西湖のほか、北京と杭州を結ぶ京杭大運河と新石器時代の良渚古城遺跡も世界遺産に登録されている。アジア大会の3体のマスコット「江南憶」の名前は、琮琮(ツォンツォン)が良渚古城遺跡出土の玉琮、宸宸(チェンチェン)が京杭大運河の拱宸橋、蓮蓮(リェンリェン)が西湖のハスから取られている。3体のマスコットは杭州の歴史文化、自然生態、イノベーションの遺伝子を融合し、「江南憶」にまつわる話を伝えている。

杭州といえば食を語らずにはいられない。杭州料理は新鮮さと滑らかな口当たりで知られる。「竜井蝦仁」は新鮮なエビと地元の名茶竜井(ロンジン)茶の葉を炒めた料理で、ほかにも「東坡肉(豚の角煮)」「西湖醋魚(西湖の草魚の甘酢あんかけ)」「蓴菜湯(ジュンサイのスープ)」などが来訪者の味覚を満足させる。

竜井蝦仁

杭州は「中国のアニメ・漫画の都」としても知られ、2022年のアニメ・漫画・ゲーム産業の売上高は408億600万元(1元=約20円)に上る。今年6月に開かれた第19回中国国際アニメ・漫画フェスティバルには67カ国・地域から567の企業や団体が出展し、出展関係者、専門家2300人余りが参加した。「eスポーツ都市」構想も打ち出し、22年末には「新時代の杭州のアニメ・漫画・ゲーム、eスポーツ産業の質の高い発展推進に関する若干の意見」を発表。アニメ・漫画、ゲーム、eスポーツ、メタバースの他産業への応用を深いレベルで融合、革新させるために力を入れている。

中国には「上有天堂、下有蘇杭(上に天国あり、下に蘇州と杭州あり)」という言葉があり、ここからも杭州の美しさをうかがい知ることができる。杭州は人を夢中にさせ、帰ることを忘れさせる。杭州アジア大会に期待しよう。(新華社北京)

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