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中国の電気自動車(EV)メーカー「蔚来汽車(NIO)」は5月15日、価格を抑えたサブブランド「楽道(ONVO)」初の車種「ONVO L60」を発表した。ファミリー向けのスマートSUV(スポーツ用多目的車)で、予価は21万9900元(約480万円)。ライバル視する米テスラの「モデルY」の最低価格よりも3万元(約66万円)安い。
中国のEV市場の競争激化を受け、米テスラや中国BYDを筆頭とする大手メーカーは、相次いで新車価格の値下げや低価格帯市場からの撤退を発表している。NIOは低価格帯のサブブランドを打ち出す道を選択した。同社の李斌CEOは「NIOブランドでは粗利益率の追求を優先し、ONVOブランドでは販売台数を追求する」と述べている。
NIOが3月5日に発表した2023年決算によると、23年の新車納車台数は30.7%増の16万台で、売上高は前年比12.9%増の約556億2000万元(約1兆2000億円)だった。一方、赤字額は43.5%増の207億元(約4600億円)に膨らみ、過去最高を更新した。
中国スマートフォン大手の小米集団(シャオミ)が3月28日に発売した初のEV「SU7」も、販売価格21万5900元(約470万円)とONVO L60とほぼ同等。受注台数は4月30日時点で8万8063台に達している。ONVO L60がどこまで受注台数を伸ばすかに注目が集まる。
*1元=約22円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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