NVIDIAに挑む中国国産GPU、戦国時代に突入。瀚博半導体も上場へ、評価額2100億円

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中国の画像処理半導体(GPU)メーカー「瀚博半導体(Vastai Technologies)」がこのほど、上海証券取引所のハイテク企業向け市場「科創板」への上場準備を開始した。

同社はこれまでに6回の資金調達を実施。調達額は累計25億元(約500億円)を超え、現在の評価額は約105億元(約2100億円)となっている。主な出資者には、アリババグループや快手科技(Kuaishou Technology)、メディアテック、テンセント、上海汽車(SAIC Motor)などの各業界大手に加え、紅点創投(Redpoint)や経緯創投(MPCi)などのベンチャーキャピタル(VC)が名を連ねる。

瀚博半導体は2018年設立。米アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)の元幹部、銭軍氏と張磊が共同で創業した。銭氏はAMD初となる7nmプロセスのGPU開発を主導し、張氏は人工知能(AI)アクセラレーションや映像処理チップの設計を担当した。

瀚博半導体では、グラフィックスレンダリング用GPU、AI推論用GPU、エッジ推論用GPUの3つの製品ラインを展開。大規模言語モデル(LLM)の訓練、クラウドゲーム、産業シミュレーション、デジタルツインなどの分野に提供している。第2世代GPU「SG100」は、複数の性能指標で米NVIDIA(エヌビディア)に匹敵する水準に達している。主な顧客は中国移動(チャイナ・モバイル)のほか、製造業やAIコンテンツを手がける企業など。

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中国ではこのところ、科創板への上場計画を発表するGPUメーカーが相次いでいる。摩爾線程(Moore Threads)と沐曦集成電路(METAX)はすでに上場を申請、壁仞科技(Biren Technology)と燧原科技(Enflame Technology)も上場準備を開始している。摩爾線程の調達予定額は80億元(約1600億円)で、科創板では今年最大規模となる見通しだ。

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*1元=約20円で計算しています。

(36Kr Japan編集部)

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