抖音EC、GMVが約74兆円に拡大 「興味EC」から「全域」戦略が奏功

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動画共有アプリTikTokの中国版「抖音(Douyin)」の電子商取引(EC)事業「抖音電商(Douyin EC)」は、2024年の年間流通取引総額(GMV)が前年比30%増の3兆5000億元(約74兆円)だった。

36Krの調べによると、2024年8月~25年7月のGMVは前年同期比34%増となり、中国EC業界全体の成長鈍化を尻目に堅調な伸びを示した。従来のECモール同様に商品を陳列する「棚型EC」はとくに好調で、GMVが49%増加した。

5月下旬から6月にかけて実施された中国最大級のECセール「618」では、棚型ECのGMVが予想を上回る約2000億元(約4兆2000億円)となり、全体の約5割を占めたとみられる。抖音電商に確認を求めたが、現在のところ回答を得られていない。

抖音電商は当初からショート動画やライブコマースでユーザーの興味を引いて購買につなげる「興味EC」を手がけていたが、2022年に従来の機能にユーザーが主体的に商品を検索・購入する棚型ECの機能を加え、「全域興味EC」へと進化させると発表。3年以内に棚型ECの割合を5割まで引き上げるとしていたが、すでにその目標を達成したとみられる。

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現在は、出店者の売上アップとコストダウンをサポートすることに重点を置く。2025年に入ってからは、独自のマーケティングソリューション「巨量千川」と抖音電商のアルゴリズムを統合したことで、広告と検索によるトラフィックの双方から流入したユーザーに優待クーポンを提供できるようになり、リーチ効率が高まった。出店者への補助金は累計190億元(約4000億円)を超え、アルゴリズムを最適化したことで返品率も低下している。

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*1元=約21円で計算しています。

(36Kr Japan編集部)

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