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中国スマートフォン大手「伝音控股(トランシオン)」はこのほど、香港取引所に目論見書を提出した。香港上場が成功すれば、上海のハイテクベンチャー向け株式市場「科創板(スターマーケット)」との重複上場となる。
トランシオンは2013年に設立され、業界では「アフリカの王」とも呼ばれる。アフリカを主戦場としつつ、中東などの新興市場へも販路を広げ、現在では世界の有力スマホメーカーの一角を占める存在となった。
米調査会社フロスト&サリバンによると、2024年の販売台数の地域別シェアは、アフリカが61.5%、中東が22.8%、中欧・東欧が11.2%を占める。さらに、米IDCのデータでは、2025年7〜9月期の出荷台数は2920万台に達し、世界シェア9%で4位につけた。
2025年1〜9月の売上高は前年同期比3.33%減の495億元(約1兆1000億円)、純利益は45%減の21億4800万元(約470億円)だった。トランシオンが主力とするアフリカなどの新興市場では近年、スマホが行き渡り、買い換え周期が長期化。加えて、韓国サムスン電子のほか中国の小米(シャオミ)やOPPOが新興市場への進出を拡大している。価格競争が激化するなか、同社も販促イベントや販売補助(販売店への支援金など)を強化した結果、粗利益率が縮小した。
*1元=約22円で計算しています。
(36Kr Japan編集部・茶谷弥生)
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