スマートEVメーカーNIO(蔚来汽車)、2019年12月出荷台数が年間最高に

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2019年最後の1カ月、中国新興EVメーカー「蔚来汽車(NIO)」は、この年の売り上げのピークを迎えた。

1月6日に蔚来汽車が発表した情報によると、2019年12月の月次出荷台数は3170台で、前月比で25%増となり、2019年度で最高の一カ月となった。これにより2019年は5カ月連続の出荷台数増となった。

車種別では、蔚来ES6とES8の出荷台数はそれぞれ2537台と633台となった。2019年度の合計出荷台数は2万565台、2018年から2019年末までの合計出荷台数は3万1913台で、中国新興EVメーカー出荷台数のトップとなった。

蔚来汽車の2019年度の出荷台数  オフィシャル公開情報による

蔚来汽車の創業者兼董事長兼CEOの李斌氏によると、経済環境が厳しい中でも同社の出荷台数が増加したのは、商品とサービスの競争力が高いからというだけではない。ユーザーへのサポート、評判の良さなど、既存ユーザーによる新規ユーザーへの宣伝も功を奏したという。

2019年の同社イベント「蔚来NIO Day」で同社車のオーナーがインタビューに応じた。友達に同社車を推薦するために、自腹で友達にNIO Dayの入場券を贈り、体験に誘ったオーナーもいるほどだ。新規ユーザーが車を購入した場合、その紹介者である既存ユーザーに同社純正アクセサリー等が購入できるポイントが付与される。

また、李斌氏によると、販売ネットワークの拡張も売り上げの増加に繋がった。同社副総裁朱江氏によると、購買意欲が高い地域に、購入、試乗のための展示場を増やしているという。それにより購入と試乗がよりしやすくなり、購買意欲のさらなる向上にも繋がっている。

昨年12月31日までに、蔚来汽車は中国全土で70の展示場をオープンした。そのうち、大型展示場「NIO House」は22店舗、小型の「NIO Space」は48店舗である。

昨年12月30日に公開された同社2019年第3四半期の財務データによると、第3四半期の総売上高が2.5億ドル(約290億円)で、市場予測の17.43億元(約280億円)を上回り、前年同期比で25.0%増となった。財務データの公開後、同社株価は20.66%上がり、1月6日時点では、3.83ドル/株(約420円/株)、時価総額が40.25億ドル(約4430億円)となり、昨年6月以来の最高値となっている。

2020年に、同社は新しいES8とEVスポーツカーSUV EC6を発売し、テスラ社と正面から対決する格好となる。中国で生産されるテスラ車が30万元(約480万円)未満にまで安くなった今、蔚来汽車のユーザーのロイヤリティが問われるときが来たのかもしれない。

作者:「未来汽車日報」(Wechat ID:auto-time),程潇熠。

(翻訳:小六)

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